2010北アルプス横断(一の沢登山口~新穂高)2日目後半

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平成22年7月19日(月)[E:sun] 後半

9:30ヒュッテ西岳(H2685)を通過し水俣乗越に向かう。

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はしごやクサリ場を通過して樹林帯を200m大きく下る。

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10:06、北に目をやれば↑天上沢が流れつく高瀬湖、その奥には針の木岳が見えた。

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10:29、槍沢が↑見え出した。ババ平から眺めた東鎌尾根に今立っていることが何より嬉しかった。とにかく眺望がよかった。

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左)ママコナ 登山道の真ん中に数本咲いていた。

右)10:35水俣乗越H2492に着いた(ヒュッテ西岳から約1時間)。先客あり。今まで見かけない登山客だったので槍沢から上がって来たのかも? 先客はすぐに槍に向かって行ってしまった。私は水分補給で10分ばかり休憩する。

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水俣乗越から少し登ると展望が開けた↑。
稜線上は日差しが強く暑い。昨日の最高気温は22℃だった。今日も昨日と変わらぬ暑さだ。ハイマツの陰で小さくなって休む。11:05~11:15

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11:41 長いハシゴを下る。ハシゴやクサリ場の連続で緊張を強いられ、さらなる暑さで頑張りがきかなくなってきた。11:50~12:00日陰があったのでまた横になって休む。標高2623。虫が多く虫除けネットが重宝する。

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12:34、槍沢側に出ると涼しい風が吹いてくるので気持ちいい。
この槍沢は上高地を流れる梓川の源流だ。天狗原からも槍沢に幾筋もの沢↑()が流れ込んでいるのが見える。いい眺めだった。

休憩するにいい大きな岩陰があった。標高2713。12:40~1:00長いお昼寝をする。お昼寝が病みつきになってしまった。日陰でじっとしていると体のほてりが幾分やわらぐ。ここでも虫除けネットが大活躍した。

 

暑さで足が重く、ゆっくりしか歩けなかった。いくらも歩いていないのに高度計ばかり見ていた。

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すると突然目の前に雪渓が現れた1:09。通り過ぎてからザックを降ろしのところの雪を削り取り顔を洗った。そして首を冷やしてから口に含んだ。お腹が痛くなるといけないので融けたら吐き出すということを何度か繰り返し体温を下げた。へろへろだったので生き返ったここちがした。雪渓に助けられた。

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1:48やっと大槍ヒュッテに着いた(H2875)。バンザ~イと思った。
水俣乗越からのコースタイムは2時間となっている。私は40分のお昼寝+αの休憩をとったので3時間もかかった。

ここまでの道のりはつらかったけど楽しかった・・・無事にここまで来ることができて嬉しい。
ヒュッテのオネエサンとそんな話をしながらコーヒーを飲んだ。疲れが吹っ飛んだ。

 

2:05、ヒュッテ大槍を出発し槍に向かった。この先の展望も私を楽しませてくれた。

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急いでこの場を通過する(ノタノタしか歩けないが・・・)のはもったいない。今度はお昼寝でなく、座り込んで景色を楽しんだ。
常念小屋・ヒュッテ西岳・大槍ヒュッテ・殺生ヒュッテ・蝶ヶ岳ヒュッテ・・・こういうふうに見渡せるとは思わなかった。

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槍を目指して槍沢を登ってくる登山客がありんこのようだった。自分のへタレを棚に上げ「ガンバレ~」とエールを送る。

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槍がそびえたつ↑。北鎌尾根は手が届きそうぐらい近かった。

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あと100mと道標↑に書かれている。もう余力を残すことない。苦しいながらも最後の登りを楽しんだ。3:30ようやく槍ヶ岳山荘に着いた。受付嬢が笑顔で出迎えてくれた。

体調を壊した登山客が多かった。高山病といっていたが熱中症も併発しているだろうと思った。私も熱中症一歩手前だったような気がする。日陰で体を休めていなければ私も体調不良になったにちがいない。それほど日差しが強い日だった。

 

東鎌尾根は想像以上に険しかったけれど、歩き続けた結果、目的地に到着できた。「歩きぬく」ことができて本当に嬉しかった。

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2001年に見た夕日をもう一度見たかったが、ガスが出て期待はずれだった。何もかも上手くいくはずがないなと思った。

小屋はすいていた。疲れた体を横たえたらすっと眠りについた。

 

平均上昇率(1分あたり)     3m
垂直上昇高度の合計    996m    

平均下降率(1分あたり)   7m
垂直下降高度の合計
    800m

上昇/下降の回数      1回(標高差が50m以上でカウント)

総時間        10時間33分(休憩含む)

 

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2010北アルプス横断(一の沢登山口~新穂高)2日目前半

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平成22年7月19日(月)[E:sun]

4:00頃、目が覚める。昨晩はよく眠れた。
4:30朝食。食堂からも日の出は見られるのだけれど、やっぱり外で見たい。急いで食べて外に出る。

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気温10℃。行動着に薄手のダウンを着てちょうどいい。
昨日、到着後に大天井岳に登ったのだが、ガスで何も見えなかったのでもう一度登る。

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10分ほどで大天井岳に登頂。西に目をやると穂高稜線が一望だった。今日の目的地槍ヶ岳までの稜線を辿る。こういう作業は楽しい。

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北は立山連峰↑まで遠望できる。

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そして昨日の縦走路も確認する。その奥に八ヶ岳、富士山、南アルプス↑もくっきり見え感慨無量だ。

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燕岳への表銀座縦走路↑もよくわかる。遠くの山々もよくわかる。 好天に恵まれ360度の山々を堪能した。

 

5:20大天荘に戻り5:30槍ヶ岳に向け出発する。ここからは初めての道になる。

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今日のルートは赤色です。まず、標高約200m降下し大天井ヒュッテを目指す。

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こういう↑景色を見ながら降る。

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ザレ場になると斜面一面にコマクサが咲く。大パノラマにお花、朝から嬉しくて仕方がなかった。

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左) 大天井ヒュッテが見えてくるがコマクサが可愛くてなかなか降りられない。

右)大天井ヒュッテ到着後、今降りてきた道を見上げる。

小屋前のベンチで着ていたダウンを脱ぎ水分補給した。

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小屋からさらに100降って↑ビックリ平に向かう。ヒュッテ6:20出発。

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まもなくシナノキンバイが咲き出す。

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6:55ビックリ平に着く。ビックリするほど展望がよいということなのかな?確かに惚れ惚れする眺めでじっくり眺めた。 

この先もビックリするほどの眺望だった。

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槍ヶ岳が両手を広げウエルカム↑しているようだ。今まで見たことがない槍の姿に感動しきりだった。

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7:12、こんな景色を見ながら↑H2500~H2600をいくつかアップダウンして進む。ずっと槍を見ながら。

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左)ハクサンチドリ 7:30                 右)ハクサンイチゲ

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朝見た富士山は常念岳のずっと左だったのに右側↑に見えるようになった。私が南下したことがわかる。

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左)チングルマ 7:56                右)来た道を振り返る 8:02

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初めてのこの景色に「ほ~」としばらく足が止まる。これまた違った顔の常念岳だった。

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左)タカネヤハズハハコ                  右)ヨツバシオガマ

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花の時期と天気は私の予想通りだった。計画は順調に進んでいった。

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8:40赤いザックの男性に抜かれた。↑表銀座縦走コースなのに登山客は皆無に近い。後にも先にも槍に向かう登山客はこの男性しか見なかった。そのかわり野生のサルがいた。ヤバイと思ったが近づくと逃げていった。ペアだった。

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8:50東鎌尾根の全貌が見えるところに着いた。簡単な登りではないとはわかっていたつもりだが、目の当たりにしたその迫力に少しへこんだ。一歩一歩上がればいつか着くはずだ。そう自分を励ました。

 

9:00ヒュッテ西岳が見えてきたが、ヒュッテ手前に西岳登山口があったので登ってみる。

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H2700からの景色。足元の赤い屋根↑はヒュッテ西岳。

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槍沢の雪渓はまだ多い。これが上高地の梓川の源流である。

 

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西岳(H2758)からまた違った角度の東鎌尾根と対峙する。この9:10~9:20はある意味覚悟する時間だった。まず謙虚にならなければ。「今から尾根に入ります。どうか私を受け入れてください」と槍ヶ岳に願いを乞う。

9:30、H2685のヒュッテ西岳を通過し、とうとう東鎌尾根に足を踏み入れる。
まず水俣乗越までH200m急降下。さて東鎌尾根はどれほど険しいか?

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2010北アルプス横断(一の沢登山口~新穂高)初日

今年の梅雨明けは例年になく早かったですねぇ。『いつでもGO!の計画』を少し練り直し、7/17北アルプスに向かいました。

 

平成22年7月18日(日)[E:sun]

6:15一の沢登山口(H1250m)から常念乗越(H2466m)に向かって歩き出す。
この道を登るのは平成13年8/27以来のことでなつかしい。ついでに調べてみたら平成16年9月に燕岳からの縦走でここを下っている。

まずは常念乗越まで標高差1216m。心して登り始める。

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ルートは、上の地図をクリックして拡大してご覧下さい。
初日は緑色、2日目は赤色、3日目は紫色です。

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標高1900mになると、わずかだが雪渓上↑を歩く。北アルプスといえども稜線に出るまでの樹林帯歩きは暑くてたまらない。雪解け水で顔をジャブジャブ洗う。タオルをぬらして首筋を冷やす。これでずいぶん助けられた。

 

間もなく胸突八丁に出て高巻き道に入る。

Img_3148 Img_3149 クルマユリImg_3150
 

最終水場に着いたのは9:25。あと1時間もしたら常念乗越につくだろうから、一の沢の冷たい水で体の火照りを鎮めながら一服した。とにかく暑い日だった。            

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10:38ようやく稜線に出た。晴天に恵まれ眺望は最高である。さわやかな風にふかれながら、やはり北アルプスは格別だと思った。

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今回はコンロを持ってこなかったので小屋で湯を買う。小屋以外に日陰はどこにもない。まわりの皆がしているように私も炎天下で大休憩とする。

 

お腹がふくれ眠くなる。帽子を目深に被り寝転がった。まさに至福のときだった。
降り注ぐ日差しが膝にあたり、始めは暖かくて気持ちよかったのだけれど、じわじわ熱くなり最後は飛び上がるほど熱くなった。
ア・チ・チ・チ・チ!山の日差しは驚くほどきつい。しばらく膝頭がひりひりしていた。

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11:45重い腰を上げ横通岳↑を目指す。まずはあそこまで標高差235mのアルバイト。

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左手に絶えず穂高稜線が見える。何度も何度も立ち止まっては見入った。だから抜かれっぱなし。

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北アルプスの核心部を目を凝らして見つめる。

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振り返れば↑常念岳が立派だった。(今回は上がっていない)

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標高2700mあたりのトラバース。コマクサが咲く快適な稜線歩き↑

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        コマクサ                   ハクサンシャクナゲ

 

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次は東天井岳↑を目指して標高100mあがる。登りになると途端にペースが落ちる私。鼻息荒く大汗をかいた男性が私を抜いていった。この暑さの中あんなに頑張って大丈夫だろうか。本当に暑い日だった。

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なんとか東天井岳をやっつけた。すると、もうひとつ登れと中天井岳↑が現れる。私は少々げんなりだった。「そうだよな、9年前の行程どおりに歩けるはずがないよなぁ」と、ここで否応無しに自分の体力低下に気づかされる。

少し登っては立ち止まり、少し登ってはどれだけ上がったか振り向く。すると遠くに男性がひとりとぼとぼと登ってくるのが見えた。あの人も足取り重そうだった。

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なんだかんだとぶつぶつ言いながらも3:10中天井岳を乗越すと大天井岳↑の小屋を捉えた。
やったぁ~もう水平移動だけ。もう余力を残すことない。タッタカタッタカ歩いて3:25大天荘にようやく到着した。

 
 
平均上昇率(1分あたり)     5m
垂直上昇高度の合計   1856m    

平均下降率(1分あたり)   4m
垂直下降高度の合計
    277m

上昇/下降の回数      1回(標高差が50m以上でカウント)

総時間         9時間15分(休憩含む)

 

足が悲鳴上げるはずだ。1856mも上がったとは・・・・よく頑張りました。

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掛け布団はブレスサーモンの寝袋で清潔なシーツがかけられていた。小屋はすいており、隣にいびき親父はいなく、安心してぐっすり寝られた。

小屋の様子はこちらをクリック

山の名前等が違っているかもしれませんのであしからず。

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梅干に初挑戦⑤

     

    はじめから見る方はこちらから

土用干しは順調に3日目(7/22)を迎えました。

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                ↓Lサイズの変化(12時間干す)

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37~8℃の猛暑続きで、Lサイズの梅↑は、3日目に一気に塩がふいてきました。
ちょっと干しすぎかな?1個が10g前後になったので完成としました。

 

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                         4Lサイズの変化(18時間干す)

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4Lの梅もうっすら塩が。重さを量ると25g前後となったのでこちらも完成としました。

 

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容器と梅干しにスプレ-で焼酎を吹きつけ出来上がり。

すっぱ~い[E:happy02] おいし~[E:delicious] [E:scissors]

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ザックを担いで買ってきた6kgの梅がこんなにコンパクトになりました。↑

梅干が好きな夫のために、そして自分の健康のためにも、これから手作りしたいと思います。

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貴重な体験でした。  おしまい

梅干に初挑戦④

北アルプスから7/20pm9:30に帰りました。
実に楽しい旅でした。

       梅干に初挑戦を①から見る方はこちら

翌日(7/21)土用干しにはもってこいの晴天で,早速梅を干しました。

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我が家で1番長く(5~6時間)日が当たる場所、それは3階の南窓。
そこにぶらさげて干しました。
右側奥の白い建物は名古屋駅ツインタワーです。

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ご覧のとおり↗隣の屋根上空を無断拝借。
ひとつは紐を長くして、狭い場所でも3つ干せるように工夫しました。

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↗4Lの梅がひとざる。真ん中の梅はぷっくりしておいしそう。

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そしてLの梅がふたざる。どちらもシソを入れない白干です。 

何しろ、梅の土用干し初体験なのでどう変化するのか興味津々。
汗だくになって観察してました。

                          

          つづきはこちら・・・・・

下山届

 
無事に新穂高に着きました。
藤田さん、応援メールありがとうございます。
 
写真は蒲田川

今日は下山

 
早朝に槍登頂
 
東鎌尾根から奥丸山に向かいます。
笠をバックにコバイケイソウ

槍ケ岳

 
東鎌尾根大変でしたが景色は最高でした。
ガスの切れまを写メしたがイマイチです。