この世の春

怒涛のブログ更新。やれば出来るんです私。でもこのムラがねぇ・・・。

 

友達の病気が少し回復し、約束していた鳩吹山のカタクリを4/7(土)に見に行った。体調の都合で見ごろから1週間遅れであったけれど。

 

7:30友達夫婦を迎えに行って、夫の運転で犬山へ[E:car][E:dash] 寒い日だったが快晴。
車窓の桜を愛でながら、つもる話に車内は盛り上がる。我々4人は遠足に行く小学生のようにはしゃいだ。

 

友達夫婦とは1月下旬以来。旦那さんはあの時は水も飲めなかったが、今では野菜スープやコーヒーが飲めるようになっていた。おもゆやゼリーは喉を通らないけど、プリンは大丈夫で日に3個ほど食べるとか。1日1400キロカロリーの点滴はまだ外れない。でも喋れるようになったことが何より。先週は食道を広げる手術をしたそうで、少しずつ良くなっているのが見て取れた。奥さん曰く「赤ちゃんの離乳食よ!」

 

 

カタクリを見に行く前に犬山市内の円明寺のしだれ桜を案内する。

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                             病気の彼 

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彼達を元気づけるために案内したというのは口実で、本当は私が今年もこの桜に会いたかったのだ。萎えていた心に古木からうるおいをもらう。何度見ても圧巻である。

 

Cimg0998 お寺を出たところで、ちょうど犬山祭の山車を見ることができた。山車(車山でしたぁ[E:coldsweats01])と書いて『やま』と読むそうだ。そのてっぺんではからくり人形が技を披露する。山車のからくり人形は高山市が有名だが、こんな近場で偶然にもお祭りに出会えた幸運に心が踊る。

       Cimg0992  Cimg0993
  

 

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衣装をつけたお囃子の子どもたちは何とも可愛らしく、いい時に来たことを皆で喜んだ。

Cimg1021 翌朝の新聞一面に掲載された記事を見て、夜もこれまた素晴らしいお祭りであることを知る。写真右端に写るは犬山城。

 

桜とお祭りを堪能して次はカタクリへ移動[E:car][E:dash]

Img_2768 盛りは過ぎていたがそれでも十分楽しめた。斜面をせり上がる群生にうっとりする。

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写真を取り忘れたので上の写真は以前のものだが、桜咲く足元に座ってポットにつめたコーヒーを飲む。抹茶を持ってくれば野点ができたのに・・・と気が付かなかったことが悔やまれた。

病気の彼は登山靴のイデタチ。山に登りたい気持ち満々が痛いほどわかる。少しだけでも案内してあげたかったのだが奥さんのお許しが得られず今回は諦めることに。

 

ならばということで、各務ヶ原自然遺産の森を案内した。Cimg1004
ショウジョウバカマの群生地を案内する。手が入れられているわけではないから先のカタクリほど豪華さはないけれど、やはり綺麗にたくさん咲いているのは嬉しい。

 

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病気の彼は食べられないので申し訳ないが、お蕎麦屋さんに入った。メニュー通り超お値打ち(土日限定)で天ぷらも頼んだ。彼は蕎麦湯を。栄養価は満点のはずで満足そうに飲んでいた。よかったぁ。

 

あまり病人を振り回しても・・・と思いながら前日ニュースで報じていた江南市の曼茶羅寺が帰り道なので寄ることに(四国88カ所72番ではありません)。ここは藤が有名だそうで9尺藤があるとか。その時は相当な混雑だそうです。

 

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たくさんの塔頭があり、菊の御紋や葵の御紋がある格式高いお寺でした。

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おもしろい木を発見。左端に男性が立っているので比較して想像してみて下さい。まるで足を広げて立っているようです。

 

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どの塔頭にも立派な桜があり、素晴らしい曼茶羅寺でした。

 

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締めはソメイヨシノ。名古屋城近くの黒川の桜並木です。

点滴が外れたら、鳩吹山でも各務ヶ原でも案内する約束しました。
一日中桜を堪能した幸せな日でした。

 

 

 

  

2012山旅②

平成24年3月20日(火・祝)[E:sun]

10日前に行った各務野自然遺産の森が気に入って、今度は夫を誘って出かける[E:car][E:dash]
11:00 各務野自然遺産の森に置車し歩き出す。今年はいつまでも寒いので桜の蕾は縮こまっている。

Cimg0894 庄屋の脇に植えられた白梅はチラホラ咲き始めいい香りを放っていた。
我々は白梅に見送られ元気ハツラツと山に分け入った。

 

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この『リョウブ』という木は木肌に特徴があるので見分けやすい。昔はこの新芽をご飯と一緒に炊きこんで食べたと説明されている。一度食してみたいと思う。

 

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途中の展望台(標高265m)でコーヒータイム。登山者は皆無でのんびり。

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今年はいつまでも寒い日が続いているけれど、外に出ると春はそこまでやってきていることを感じる。

 

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今回は大岩見晴台から御嶽山が遠望できた。木曽の御嶽山はナンジャラホイと鼻歌。

お昼ごはんを食べていると、大きなザックを背負ったソロのオネイサンが私も3/10に間違えた方から息を切らし上がってきた。話を聞いてみると、やはり大岩不動まで降りてしまい登り返してきたと言う。キツカッタねぇと労う。トレーニングにはよいルートである。

 

我々は今日は間違えず進む。

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ショウジョウバカマ。特に珍しい花ではないが、見つけると おっ!と嬉しくなる。膝を折って春に近づく。

 

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迫間城跡(標高309m) どんなところかというと・・・・・

Cimg0910 御嶽山を借景に眺望がいい。ライフラインはないけれど立地条件申し分ない場所でした。
花はまだ咲いていないけどイワウチワの群生地だった。一面薄ピンクの絨毯になるのを想像する。その時期に来てみたい。また連れてきてと夫に予約する。

 

 

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2:40 最終目的地の明王山見晴台着。名古屋駅ツインタワーを遠望する。あの雑踏のなかで生き苦しく生活している自分の姿を今回もまた想像した。帰る家があるから旅は楽しいという話を聞いたことがあるがその意味を考えながらじっと見つめる。

Cimg0915私の時計では標高407となっているけれど実際は380mのようだ。ここまで3時間47分の行程。それにしてもこの時計益々キズだらけになった。雑に扱い過ぎなのか山に入っているという証拠なのか。

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これも明王山見晴台からの景色。木曽川を挟んで鳩吹山が在る。こう言う景色がある限り山はヤメラレナイ。
あの鳩吹山の麓に群生するカタクリを今度見に行く予定。山の上から「今度行くからねぇ」とカタクリに挨拶する。

 

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311東北地震の影響なのか、ブルーシートに包まれた地震観測の機会が設置してあった。これが是非役に立つものであってほしいものだ。

 

南ルートコースで下山。ひたすら降る。

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車道に出て東海自然歩道に合流。
3:30 梅の香りに導かれ各務野自然遺産の森に着。

 

          出発地  : 各務野自然遺産の森(標高110m)   11:00発
          到着地  :      〃                    3:40着 
 
          標高差  :  A   582m             1時間40分
                  D   558m              1時間15分              
          行動時間:                                  4時間40分
                       ピーク       411m

2012春分の日は幸せな日でした。 

2012山旅

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最近更新が滞ってました。その言い訳といったらナニですが、自分のブログにハマって懐かしんでおったのです。ほら、大掃除で古いアルバムや手紙を見つけると掃除をサボって気がつけば時間が大幅に経過していたというアレ。

2002年5月から歩き始めたお遍路を読み返し、よくもまぁオナゴひとり(ほぼソロ)で結願したものだとウルウルと感激しておったのです。私にとっては実に懐かしい作品で、今となっては忘れていたことを思い出すという貴重な記録でした。文章は下手であっても、記録(特に当時の考えだったり)することの大切さを感じました。

 

で、思い直して現在の近況ブログ作業を再開するも、最近特にノロマになってはかどらないのです。もともと救いようがないノロマなので仕方ありません。頭の中ではどんどんブログが完成していっているのですが、頭の中での記憶は残念ながら薄れて行ってしまいます。これが今回のブログ停滞の最大の理由というか言い訳です。

 

 

山旅目次を見たら2012は一行もないので焦りました。実は今冬はアイゼンの出番なく過ぎてしまいました。低山をゴソゴソ歩いただけなのでセツブンソウも福寿草も今年は見ていないけれど、とりあえず低山であっても、このブログの最大の愛読者である自分のために記録しておきます。

 

…。oо○**○оo。…。oо○**○оo。…。oо○**○оo。…。oо○**○оo。…。oо○**○

 

平成24年3月10日(土)[E:cloud]

岐阜県各務ヶ原アルプスを縦走。

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7:30自宅を出発。
今日は地下鉄~名鉄電車を乗り継いで新鵜沼駅で下車。
バスは出たばっかりだったのでタクシーで八木山小学校まで(1380円)

 

09:00 八木山小学校(標高100m)スタート
10:00愛宕山(269m)~双子山(248m)~八木山(296m)をアップダウン繰り返し、3時間ほどで各務野自然遺産の森(110m)に降りた。

 

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小川が流れる各務野自然遺産の森でお昼ごはんとした。芝生の上で、私はポットにつめたコーヒーとクリームパン。友達は豪華にもうどんに卵を落とし煮炊きしていたら、係の人がやってきてガスバーナ禁止と注意される。

 

食後、移築されたという江戸期庄屋屋敷を見学。

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当時の水屋を興味深く見学。

Cimg0893 こういう窓がある家に憧れる私はいいなぁ~としげしげ眺める。

 

 

Cimg0896お腹が満たされ、各務野自然遺産の森(110m)からまた次の山に取り付く。

 

Cimg0901 20分ほど登ると今来た愛宕山~双子山~八木山が望める。

さらに15分ほどで大岩見晴台(330m)。西方向には雪を冠った伊吹山が見えた。御嶽山や中央アルプスは生憎遠望出来なかった。

 

その先、途中道に迷い標高160mの大岩不動まで降りてしまう。訳のわからない暗い谷を登り返すはきつかった。その後もアップダウンを繰り返し明王山見晴台(370m)まで歩いた。

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下山後、てくてく30分ほど歩いて新鵜沼駅に戻ったのは4:45。

 

                      出発地  : 八木山小学校(標高100m)   9:00発
          到着地  : 新鵜沼駅              4:45着 
 
          標高差  :  A   806m             2時間20分
                  D   812m              2時間57分              
          行動時間:                                  7時間42分
                      ピーク       370m 

 

低山といえど侮るなかれ。休憩含めて行動時間7時間42分とは大したもの。ロングコースのアップダウンでクタクタになるコース取りでした。

参考:桐谷坂~迫間山まで

    愛宕山~金毘羅山~猿ばみ城跡縦走

 

 

 

2011鈴鹿山行(静ヶ岳・銚子岳)

平成23年11月26日(土)[E:sun]

またまた続いて山の会に参加。近鉄電車~三岐鉄道に乗って大安という駅で下車。駅前にはワンサカ仲間が待っていた。この日は44名という大所帯だった。

 

Photo_2仲間の車に乗せてもらって三重県から滋賀県に分け入っていく。、茶屋川林道には落石ありという看板があって危なっかしい。取り付きまで小一時間のドライブだった。

 

Cimg0748太夫谷に沿って上がっていくのかと思いきや、いきなり右側の斜面に取り付いた。ほぼ直登を行く猛者44人の行列。山岳修行かと見まがう。

 

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尾根芯を忠実に登っていくと、イワカガミが群生する快適な道に出た。もちろん花は咲いていない。葉っぱが鏡のようにピカピカしているのでイワカガミ(岩鏡)という。葉っぱにお日様が当たり一面いぶし銀だった。ピンクの花が一面に咲く春もいいが、このいぶし銀もまたいいものだった。

 

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竜ヶ岳
山頂にいた先客2名は、我々集団が到着すると押し出されるように下山していった。そんなに広くない山頂でみんなでワイワイ昼食。誰の手作りおかずなのかわからないまま沢山いただきお腹がいっぱいになった。

 

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三重と滋賀の県境稜線を歩いて銚子岳へ。そして周回下山した。

今秋、鈴鹿のトレーニング3回目終了。

          出発地  : 茶屋川林道(太夫谷)510m   10:05発
          到着地  :  〃       置車          3:08着 
 
          標高差  :  A   751m           1時間54分
                  D   725m            1時間17分              
          行動時間:                                 5時間03分
                      ピーク    静ヶ岳1088m 銚子岳1019m

 

2011鈴鹿山行(藤原岳バリエーション)

平成23年11月12日(土)[E:sun]

今日は久しぶりに山の会に参加。近鉄電車~三岐鉄道に乗って終点の西藤原で下車すると懐かしい顔が出迎えてくれた。

 

もういないだろうと思った鈴鹿のヒル、11月の温かさにしぶといのがチラホラ。
ビビりながら歩くことになる。

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行き先は藤原岳。花の百名山でもあるけれど、この時期は花は皆無。

 

この山の会は、ちょっと変わった会で、普通の登山道を歩かない。なので今回も聖宝寺の裏手に取り付き急登を這いつくばって登るはめになった。ツメの中までどろんこになってあ~ぁ。何度ため息をついたことやら。

 

よって写真はナシ。撮る余裕はなかったというわけ。

 

翌日、足ではなく腕が筋肉痛でした。

          出発地  : 大貝戸P置車→聖宝寺   9:16発
          到着地  :  〃                2:32着 
 
          標高差  :  A    714m          2時間11分
                  D    707m           1時間30分              
          行動時間:                                 5時間16分
                      ピーク    藤原岳8合目 850m

2011鈴鹿紅葉(御在所岳)

平成23年11月3日(木)文化の日[E:sun]/[E:cloud]

鈴鹿(御在所岳)の紅葉を見に出かけました。

 

鈴鹿スカイラインは紅葉目当ての登山者の路上駐車でいっぱいだった。パトカーの目を盗んで、登山口のずいぶん下の方に我々は路上駐車した。今日の相棒は夫。

 

Cimg067310:50 中道を登り始める。標高560m。

 

 

    Cimg0676   Cimg0677
      
登り始めて1時間。負ばれ石(おばれいし)に着く。岩が岩をおんぶしているようなので負ばれ石という。その真ん中は左の写真のように通れるようになっている。

 

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地蔵岩。よくもまぁ~あのてっぺんにうまく乗っかったものだといつも思う。今に落ちるだろうと思うがなかなか落っこちない。

 

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登り始めて1時間半、キレットに着く。景色を見ながらコーヒータイム。それにしても登山者がワンサカ。我々もそのふたりなのだが。

 

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休憩後、キレットを急下降。降りてから振り返ったのが右の写真。これを降りたのです。

 

 

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さらに登ったこの岩場は混雑した。普通は登り優先だが、こういう鎖場は危険なので交わし方が難しい。遠くから見ていると強引な人もおりマナーの悪さがよくわかる。

 

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登り始めて3時間10分、見晴台に着いた。標高1190m。

「帰りは↗の大岩に寄ろうね」と私。
「あんなところ行けるのかぁ?・・・・」と夫はハキツカン返事をする。
私は無理やりでも連れて行く気満々になり、悪妻の心はメラメラ燃えた。が、顔はスマイルで。

 

頂上はロープウェイで運ばれた観光客がいっぱいで、人をカキワケカキワケで迷子になりそう・・・というのはウソだが凄かった。ロープウェイで降りる人の列もソレハソレハ長く、今日は[E:dollar][E:dollar][E:dollar]儲かってしょうがないって感じ。路上駐車・弁当水筒持参・自力歩行で一銭もお金を落とさない私はこの日ばかりは頂上では肩身が狭い。

 

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2:30 一の谷新道を下山開始。こちらを降る人は少ないので一気に静かになる。

 

 

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右手に鎌ヶ岳。山肌が綺麗に紅葉している。

 

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ほら!綺麗でしょ。夫が気乗りしなかった大黒岩からの景色です。柿を食べながらまったりした。

 

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しばらくすると中国人アベック(観光客)が何組か頂上から降りてきてツーショット写真を撮りまくる。お邪魔にならないように退散した。

 

Cimg0703 荒れた一の谷新道は結構足が疲れる。紅葉を愛でながら降っていった。

 

4:28下山。

鈴鹿の紅葉はまずまずで楽しい日でした。

          出発地  : 中道登山口   560m    10:50発
          到着地  :    〃       560m     4:28着 
 
          標高差  :  A   763m         2時間12分
                  D   742m          1時間52分              
          行動時間:                               5時間35分
                      ピーク       1221m

 

北アルプスの紅葉 TV放映

今週末11/19(土)に「BSプレミアム」で
「アインシュタインの眼 紅葉 穂高連峰 色彩の物語」が放映されます。

     オンエアは11月19日(土)[E:maple]午後 6:00~ 6:44
     再放送は  11月22日(火)[E:maple]午後 0:00~ 0:44
        〃     11月23日(水)[E:maple]午後 5:00~ 5:44 

 

今年の北アルプスの紅葉はイマイチでしたが、NHKのBSプレミアムがどのように撮影し紹介してくれるのか楽しみです。皆さん一緒に見ませんか?

 

以下、NHKホームページより抜粋   
   

 

標高3000メートル級の山々が連なる北アルプス・穂高連峰。なかでも涸沢と呼ばれるすり鉢状の場所は、秋になると木々がモザイク状に色づ
き、とりわけ美しい紅葉スポットとして知られている。しかしそこは、奥深い山の中。これまでその景色を見ることが出来るのは一部の登山家に限られてきた。
そこで番組では、涸沢のさまざまなポイントに定点観測カメラを設置。刻々と色づく様子を1ヶ月以上に渡って撮影した。真っ赤に染まるナナカマド。黄色く輝
くダケカンバ。いったいなぜ、涸沢の紅葉は人々を引きつけるのか。その美しさの秘密に迫る。また、葉はどのようなタイミングで紅葉し、またなぜ赤く染まる
のか。スーパーカメラを使い、植物の神秘のメカニズムをひも解く。

2011北アルプス紅葉(槍沢)④

平成23年10月10日(月)体育の日[E:cloud] 

Cimg0601 日の出は浅間山の南に居座る雲に遮られた。それでもピンク色に染まる空に折り重なる山々。こういう景色は何度見ても飽きない。

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結局、槍には登らなかったが記念撮影を [E:wink] 今回のツーショットはコレだけ。

 

Cimg06076:12槍ヶ岳山荘を出発。ビュービュー[E:typhoon]昨夜来から止まない強風のなかを大槍ヒュッテに向って東鎌尾根を行く。

 

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痩せ尾根での突風は危なかった。そのせいもあって降りは難易度が高かった。

 

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左手(北)には白馬や鹿島槍が見える。曇っているがよく見通せた。

 

 

Cimg0614右手(南)は穂高稜線で写真右端は9月に登ったジャンダルムのようだ。親しみを持って眺める。

 

 

Cimg0615 猛烈な風だったが、東鎌尾根は満足のいく登山道でこちらを選んでよかった。

 

 

Cimg06176:55大槍ヒュッテ着。寒くて小屋に入ってコーヒーを注文する。ここは今日で小屋閉め。食堂のテーブルは役目を終え隅にかためられていた。

 

7:15大槍ヒュッテから槍沢に降りる。

7:46坊主岩下の道標に着く。

その後は昨日ヒーコラヒーコラと登った道をいとも簡単に降っていく。

 

 

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振り向けば、今回行けなかった大喰~中岳の稜線が見えた。目を凝らせば稜線歩きの登山者が見える。(左写真のをアップにしたのが右の写真です)また来よう、またせっせと登ろう、そういう思いで名残り惜しく眺めた。

 

 

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8:52分岐で休憩。 
重装備の者や軽装の者が通過していく。たくさんの思い出を担いで降っていく。
今年最後の北アルプスだと思うと本当に名残惜しかった。

 

 

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9:39大曲。 水俣乗越へ少し登って偵察した。ここはいつか通るつもりでいる。ヒュッテ西岳泊かな?それとも?どんどん夢は膨らむ。

 

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ババ平の少し手前で、梓川(枯れ)に降りて一休み。誰一人来ないのでとても静か。東鎌尾根を真正面に据えて大岩にもたれる。北アルプス独り占め的な気持ちだった。

 

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10:47槍沢ロッジに戻る。
一昨日ここに来たとき静寂さにほっとしたものだが、3000mから降りてきた今は何か物足りなさを感じる。標高が下がるにつれ不満を感じるのだった。

 

 

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標高1820mの槍沢ロッジからは、行きに見た左の写真のモノを探しながら降る。

それはとてもキラキラして綺麗だった。ふと傍らを見上げると(右の写真)立ち枯れたオオウバユリがあった。花が終わり実が乾燥してパカッと爆ぜている。よく観察すると糸を張ったような感じの中にニンニクのスライスのような種子がびっしり詰まっていた。所々に落ちていた綺麗なモノはこれだとすぐ解った。

風に乗って徐々に種子を遠くに飛ばすらしい。初めて見るオオウバユリの種子は綺麗で花より好きになった。いっぺんで気に入った。

 

 

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二の俣、一の俣を過ぎ、槍沢の景色を何度も振り返る。

 

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もうすぐで横尾だというころで右手を見上げると、ムムム?あの山はひょっとして南岳?(望遠撮影)へぇ~ここから見えるんだぁ。最後に新しい発見があって得した気分になる。

 

 

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12:30横尾に戻ってきた。テントはぐっと減っていた。

あとはひたすら平行移動。横尾→河童橋までの歩きはあまり好きになれないが仕方がない。今回のおさらいや次回の計画を考えながら歩く。

 

徳沢でカレーライス+ソフトクリームでお腹を満たし・・・・

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2:35明神。河童橋に向かう登山者の群れを縫ってさらに歩く歩く、ひたすら歩く。

3:25河童橋に無事戻った。 穂高は雲に隠れその姿は来年までお預けとなった。バイバイ[E:paper]

3:40バスターミナルの長い行列に並んで、沢渡行きのバスに乗り込む。

          

                      出発地  : 槍ヶ岳山荘   3080m     6:10発
          到着地  : 河童橋 BT    1500m     3:25着 
 
          標高差  :  A    122m                 30分
                  D   1631m          5時間 3分              
          行動時間:                                9時間28分

 

[E:bus] → [E:car] 
沢渡に停めた車に乗り換え、日帰り入浴で汗を流し帰路についた。

 

これで今年の北アルプスはお終いです。
6月~10月まで延12日間、北アルプスの懐に潜り込みアチコチの景色を楽しみました。
とりあえず安全登山ができたことが何よりでした。

 

          
                     

 

 

 

 

 

 

 

 

2011北アルプス紅葉(槍沢)③

平成23年10月9日(日)[E:sun]

4時半起床。すぐに朝食の列に並びに行く。

ここ槍沢ロッジの朝食は先着順なので並ぶシステムになっている。デパートのバーゲンセールかのような(並んだことはないが)長蛇の列の最後尾につく。1回目の朝食(この時は5:00)何とか食堂に入れ、ふぅ~。小屋の朝食をあなどるなかれ。

 

支度をして小屋の外に出る。団体がストレッチをしていたので私も大きく背伸びする。
6:05槍沢ロッジ(標高1820)を出発。

 

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6:40~7:10ババ平。このテント場には簡易トイレがひとつしかないので長蛇の列だった。
テントを縫って進む。

 

 

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7:35大曲(おおまがり)で小休止。ナナカマドは赤くなっているけれど霜で縮れて見栄えが悪い。ここから東鎌尾根(水俣乗越)に上がる道がある。いつか通ってみたいと思っている。

 

 

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こんなふうに霜が降りている。雪が被るまで草木は寒かろうに。

 

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9:15やっと分岐に着く。9:40まで休憩(標高2350)ナナカマドの赤はどこにもなかった。

槍沢ロッジからここまで3時間10分もかかっている。(コースタイムは1時間40分)ババ平で30分も休憩したのでそれを引いても2時間40分。ヘタレ夫>ヘタレ私が原因。夫はすぐに息が切れ休憩したがるのでこうなってしまう。亀足にも程があるが仕方がない。パートナーなのだから見捨てるわけにはいかないのだ。

 

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11時近くなるとようやく槍が見えてきた。ここを登るのは10年ぶり。槍が見えてからも道のりは長かった記憶だ。(亀足で槍の肩まであと3時間)

 

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左)振り向けば2010年に西岳から激下りした登山道が手に取るように見え懐かしく眺める。一度はヒュッテ西岳で泊ってみたいものだ。
右)常念岳

 

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11:25坊主岩下の道標(亀足で槍の肩まであと2時間半)

道標の足元に写真右のプレートが埋め込まれていた。山への想いが刻まれている。写真を大きくしてご覧ください。

 

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11:35~43播隆窟(ばんりゅうくつ) 槍ヶ岳を初登攀し開山したといわれている播隆が篭った岩屋。中には何やらいろいろ祀られていた。

 

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播隆窟から東鎌尾根を見ると、大槍ヒュッテ目指しているひとりの登山者が目に入った。ジグザク登山道を目で追いながら、今回のコース変更を思いつく。

この先、槍の肩~大喰岳~中岳~南岳小屋の計画なのだが、この亀足ペースでは槍ヶ岳山荘止まりにしないといけない。残念だが予定変更して、明日は東鎌尾根~大槍ヒュッテ経由で槍沢に降りることに決めた。

槍沢をピストンは虚しすぎるのでその考えは全くなかった。東鎌尾根は北側の景色も見られるし、わずかでも初めてのルート(上記写真の赤ルート)を降る案は悪くないと思った。

 

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12:34殺生分岐 ずいぶん槍が大きくなってきた・・・気がする。(コースタイムではここから槍の肩まで40分)

 

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荒涼とした槍沢に殺生ヒュッテの赤い屋根が映える。
休憩ばかりしているので大休憩など必要ないのだが、行程を短くしたので大休憩を取る。

槍沢ロッジから7時間余。予定では大喰岳に向かっているはずだった。なのにまだ肩にも届かないでいる。山行トレーニング不足&老いを槍沢は教えてくれた。

それでも諦めずにひたすら登る今回の登山には、我々の結婚生活35年間を思い出させるものがあった。常念岳とほぼ同じ高さに腰掛けて、これまでのこと、これからのことあれこれ話しながら贅沢な夫婦の時間を過す。風もなく暖かくよい日だった。

 

 

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1:30重い腰をヨッコラショと上げ高みを目指す。(亀足で槍の肩まであと40分)
ここまでくるとバテバテの登山者が目立つ。ここに来て亀足の我々がバテバテ登山者を抜いていくようになる。それでも孤独な格闘は続いた。 

 

 

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2時ころには遠くに前穂北尾根が見えてきた。2日前に降った雪が積もる登山道をしばらく歩く。

2:08槍ヶ岳山荘着。槍沢ロッジから8時間40分。これが運動不足の夫の精一杯のタイムだった。

夫は還暦にリーチだから老いの始まり?(ちと早い気がするが)共に白髪まで(無くなるかも?)とは、今日のように助け合いながら元気で頑張ることなのだろう。とにかく我々は槍沢を登りきりました!私に付き合ってくれた夫の気持ちに感謝した。

 

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小屋前のテラスでコーヒーを飲む。一息つき小屋裏に回れば、キャホ~立山まで見渡せた。素晴らしい景色に酔いしれる。

 

Cimg0584 穴が空くほど見つめながら登ってきた槍ヶ岳だが結局登らなかった。言い訳のようだが登っている登山者や下山してきた興奮冷めやらずの人を見ている方が楽しかった。

 

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槍ヶ岳に登らなかった理由の本当のところは、始めっから槍ヶ岳をスルーして大喰岳に向かう予定だったから。このときの私は、槍より少しでも大喰岳~中岳~南岳の方へ行きたい心境だったのだ。

 

 

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5:00夕食。鶏の甘酢あんかけが柔らかく私好みで美味しかった。疲れた体に固いものは顎に負担がかかるので好きになれない。いつだったか、ヘロヘロで小屋について、夕食が冷めた固いトンカツで、顎がガクガクになり辟易した記憶がある。シソーノーローでもイレバでもムシバでもアリマセンが。

 

Cimg05945:39小屋裏で夕日を眺める。西鎌尾根を越す滝雲はイマイチだったが猛烈な風に乗り
あっという間に北に越えていった。

 

イビキ攻撃がない代わりに、夜中中ゴーゴーと風が唸り声をあげていた。
3000m稜線小屋は冷えた。

                              つづく

 

          出発地  : 槍沢ロッジ   1820m     6:05発 
          到着地  : 槍ヶ岳山荘   3080m    2:10着
          標高差  : A  1200m            5時間17分
                  D    59m                   15分 
          行動時間:                                 8時間41分
                     ピーク             3080m       

 

2011北アルプス紅葉(槍沢)②

平成23年10月8日(土)[E:sun]
車中泊はさすがに寒かった。7:40頃起床。支度をしながら2本のバスを見送る。

この時期、上高地行きのバスは不定期なので待ち構えてないと通過されてしまう。
なのでザックを担ぎ[E:banana]を食べながらバスを待つ。

8:10沢渡上[E:parking]から[E:bus](往復2000円)
8:35上高地BT着

Cimg0512標高1500の上高地は空気が冷たく気持ちいいものだった。長時間じっと絵(河童橋と穂高)を描く人はさぞ寒かろうに。

 

 8:50河童橋をスタート
 9:00上高地インフォメーションセンター前で朝食(山菜おこわのおにぎり)
10:15明神
11:15徳沢 

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徳沢はテントの花ざかりだった。小屋前のベンチで小休止しながら紅葉越しに前穂を眺める。

行き交う登山者は軽装や重装備と皆それぞれで観察していると楽しい。総じて皆楽しそうだ。小屋で淹れてもらったコーヒーをポットにテイクアウトして私も登山者のひとりとなって横尾に向かう。

 

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12:35横尾。 テント泊の人のすることを観察をしながらお腹を満たす。お日様は、ちょっと休んで行けと言わんばかりに私をぽかぽか暖めてくれるものだから、誘惑に負けてしまってちょっとウトウト。

 

1:25槍沢に向かう。
2:11槍見河原で小休止

 

Cimg0530 登山者のほとんどは涸沢に向かったので、槍沢は静かだった。今年も来てよかったと思う梓川の水の青さだった。

 

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2:47ニの俣 小休止。

 

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槍沢ロッジの水力発電まで来たら、小屋まであとわずか。(帰りに撮影)

 

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3:25槍沢ロッジ(標高1820)着。本当に紅葉はよくなかった。こういう年もあることを知る。 
部屋は「ウスユキソウ」。廊下にも談話室にも布団は敷き詰められ、今晩の込み具合が想像できた。

 

この小屋の売りはお風呂。槍沢と水力発電のお陰だ。石鹸は使えないが明日に備え、湯につかれるというのはありがたい。携帯は圏外だが窓辺に行くと稀に受信した。(ドコモ)

 

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5:30の夕食(3回戦目)を終え、2階の窓から月を見る。標高1820の谷から見る月もまたいいものだ。

6畳部屋で10人。狭いが寝返りができるだけマシ。

が!猛烈なイビキ[E:ng]が始まった。耐えかねて犯人を見つけ枕をずらしたが全く効き目なし。もう我慢の限界。部屋を出て夢遊病者のごとく寝場所を求めさまよい歩く。運良く談話室に敷かれた布団の空きを見つけ潜り込む。しかし床に敷かれた煎餅布団は冷たく、しまった、こたつ代わりに夫も連れてくるべきだったと思ったが今さら呼びに行くのもめんどくさい。これまた寒くてなかなか眠れなかったがイビキよりマシだった。

                                                           つづく

          出発地  : 河童橋    1500m   6:10発 
          到着地  : 槍沢ロッジ   1820m     3:25着
          標高差  : A  288m              1時間42分
                  D    30m                   10分 
          行動時間:                                 6時間28分