10月6日(土)
ここ数年、気になっていた焼岳を実行に移す機会を得た。
実は、焼岳を小ばかにしているところがあった。しかし穂高連峰を何度か訪れるにつれ、必ず見える焼岳がだんだん気になってきたのである。
焼から穂高はどのように見えるのだろう?
上高地から入って焼を日帰りで降りるのはもったいないしつまらない。
私はピークハンティング派でないと言い切れないが、そこまでの道のりにこだわる。
そこで考えたのが、西穂から入るコースだった。

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10月6日(土)
ここ数年、気になっていた焼岳を実行に移す機会を得た。
実は、焼岳を小ばかにしているところがあった。しかし穂高連峰を何度か訪れるにつれ、必ず見える焼岳がだんだん気になってきたのである。
焼から穂高はどのように見えるのだろう?
上高地から入って焼を日帰りで降りるのはもったいないしつまらない。
私はピークハンティング派でないと言い切れないが、そこまでの道のりにこだわる。
そこで考えたのが、西穂から入るコースだった。
平成19年9月16日
先週の鳳凰三山の筋肉痛を少し残して、今回は長野県白馬村の唐松岳~五竜岳です。
名古屋7:05発「しなの」に乗車。
松本で大糸線に乗り換えてからは、雄大な北アルプスの峰々が連なる。
自分が歩いた稜線は、惚れ惚れと魅入った。
今度はあそこから先を歩いてやろう、だなんて、今から唐松・五竜に登ろうというのに、もう次の山を考えている自分だった。呆れたものだ。
とにかく、JR白馬駅まで、車窓からの後立山連峰に酔いしれた。
ゴンドラ・リフトを乗り継いで標高1844mまで一気に上がる。
ゴンドラは囲ってあるので暑かったが、リフトはさわやかな風を受け気持ちがいい。
時々、山野草が足に触れ、何ともいえない贅沢な空中散歩である。
大好きなワレモコウのスライドショー、私は夢の世界に吸い込まれていった。
11:50八方池山荘(H1844)を出発。
厚い雲が垂れ込めている八方尾根を登っていく。
1時間ほどで八方池。
本来なら白馬三山の眺めがよいところなのだが、池さえ雲の中で見えやしない。
ここまで上がってきた観光客は残念そうだった。
丸山を超えたころからまた雲の中に入り、視界がきかない中をひたすら歩く。
標高差776Mを3時間半費やしたところで、ひょっこり唐松岳頂上小屋前に出た。
すると途端に視界が開け、北アルプスの俊英・剣岳が出迎えたくれた。
重いザックを背に登った苦労は大変だったが、こんな心地よい興奮があるから山はやめられないのである。
ザックを下ろすことも忘れ、剣岳・立山の峰々を気が済むまで眺めた。
小屋(H2620)で宿泊手続きを済ませ、空身で唐松岳(H2696)に登る。
皮肉にも雨が降り始め、頂上からの眺望がないことにがっかりしながら登った。
この通り、眺望ゼロで文句も言いたくなる始末。
そんな時、不帰ノ嶮(かえらずのけん)を上がってきた若者がひょっこり現れた。
とにかくこんなに視界がきかない中、不帰ノ嶮を無事通過してきた若者に労をねぎらった。
テント場は、小屋からずいぶん下がった斜面にあった。
水場がないここは、とても快適なテント場とはいえない。
それでも、今夏テント泊をしていない私はうらやましく眺めた。


左:夕食
右:朝食は6時からと遅いので弁当を用意してもらう。
これで8900円。北アルプスは少々高い。
この小屋は水場がないので、歯磨きの水は1リットル160円だったかな?
この不便さがまた楽しいと言えば、「変なやつ」といわれるのでしょうね。
9月17日(月・祝)
左:朝弁を小屋で食べ、5:17支度をして小屋を出る。
唐松岳の右肩に、昨日見えなかった不帰ノ嶮が見えた。
右:雲海の中、今日一番の朝日を見る。
夜明けの景色を堪能し、小屋を5:30出発。
やさしい朝の光を浴びながら、牛首の険しい岩稜帯を慎重に通過する。
猛烈な風を受けつつも、落ちるものかと気合をいれながらクサリ場を通過する。
左:この稜線をたどって五竜岳に向かう
右:朝日を浴びる五竜岳
危険なクサリ場からの剣岳・立山はまた格別で惚れ惚れする。
クサリをぎゅっと握りながら、剣が見守ってくれているような気がした。
この景色の中を歩ける幸運を喜んだ。
牛首を通過しほっとするも、まだまだ気は許せない。
左:遠見尾根側の雲海
右:雲は稜線を越えられず、黒部側はすっきりしている。
唐松頂上小屋(H2620)から急降下し、アップダウンを繰り返し最低鞍部H2315まで降りる。
振り返ると左奥の唐松岳から牛首~大黒岳(H2380)を超えてきたことがよくわかる。
最低鞍部から白岳(H2541)を登り返すと・・・・
五竜山荘がようやく見えてきた。
遠見尾根分岐を見送り山荘まで降る。
8:10五竜山荘(H2490)に着き、荷物を預け空身で五竜岳(H2814)に取り付く。
が、空身でも足が重くて思うように登れない。
これでザックを背負っていたらと思うとぞっとした。
いくらも登らないのに休憩をよくした。
そのたびに、歩いてきた道を振り返っては眺めた。
八方尾根や遠見尾根の方の雲はどうしても稜線を越えられないようだ。
雲は後立山連峰でぴしっと区切られていた。
クサリ場を2ヶ所越え、鹿島槍が顔を見せるころになるとさらに傾斜がきつくなる。
山頂直下の岩壁にへばりつき、慎重に三点確保で上がる。
1時間15分かかって五竜岳に到着、と思いきや、まだ南峰で鹿島槍への分岐だった。
鹿島槍への稜線もなかなか険しそうである。
この稜線が、「いつでもお出で」と私を誘っている。
いつの日か、この先の縦走路を歩かせてもらおう。
左:五竜岳頂上から唐松岳・白馬方面・富山湾・能登半島まで望めた。
右:雲がかかってきたが剣岳・立山に手が届くようだ。
剣岳で「あれが五竜だ」といっている登山客のことを想像するだけで楽しいものだ。
写真撮影はイマイチだが、これだけの景色に出会えたことは幸運だった。
景色を堪能し、9:55下山開始。(左奥にある小屋まで戻る)
五竜山荘から、登りは1時間15分、降りは40分だった。
小屋に戻り、大休憩後、11:10遠見尾根を降った。
いくつものアップダウンを繰り返しながら雲の中に入る。
雨が強くなり雨具をつけるはめになるが、雲を抜けると下界は晴天。
この遠見尾根の4時間の下山は、今朝4時起きにはつらいものがあった。
3:15テレキャビン(ゴンドラ)に着いたころはふらふらだった。
JR神城までの15分を歩くつもりだったが、タクシーをみつけたら当然のように乗ってしまった。
何たる情けないことかと大いに恥ずかしく思ったが、実に楽だった。
来週の連休は、もう出かけないぞ、休養しなければと感じた帰路だった。
9月8日(土)~10日(月)
今回は中央アルプスの前衛である鳳凰三山縦走です。
夜叉神峠から入山し、薬師岳~観音岳~地蔵岳~青木鉱泉に下山。
名古屋駅8:00しなの3号→塩尻あずさ12号乗換え→甲府駅11:06到着。
甲府駅バス11:30→夜叉神峠12:35着。
12:45、靴ひもを結びなおし、夜叉神峠小屋に向かって歩き出す。
雌しべが長く伸びる“キバナアキギリ”があちこちに咲いている。
小屋まで約1時間、樹林帯の中を汗びっしょりになって歩いた。
白峰三山の間ノ岳に沈む夕陽が小屋の食堂まで長く差し込む。
そんな夕陽のスポットライトを浴びながらの夕食だった。
宿泊客はたった4人。テント場は5張り。
食事はおいしかったし、静かでよく眠れた。いい小屋だった。
翌朝も白峰三山を眺めながらの朝食である。
朝日で見る見る山が赤くなる。
右から北岳(富士山に次ぐ高い山)間ノ岳・農鳥岳。
5:50小屋を出発。
今日は薬師岳小屋まで歩く。
天気のつもりで来たのに、午後から下り坂らしい。
ついてないなぁ~。もくもくと標高を稼ぐ。
樹林帯の中なので白峰三山が見えない。残念。
標高差400Mを1時間半かけ、7:20杖立峠道標着。
本当の杖立峠は10分ほど下った鞍部だそうだ。
杖立峠鞍部からさらに標高400M上がった苺平に向かう。
もうこの頃は、ガスって白峰三山は見えない。
本来なら振り返れば富士山も見えるらしいのに。
登る意欲をなくす。
9:25やっと苺平(H2510)に着く。
平らっていうから開けているかと思いきや樹林帯の中。
地図を確認すると、西にある辻山H2584から好展望らしい。
辻山往復40分という案内板に誘われ、倒木が多い登山道の赤テープをたどって歩くこと20分・・・・・
辻山ピークは開けていたが西側は厚い雲がかかり何も見えなかった。
すると北側のガスがほんの一瞬切れて、運良く薬師岳が見えた。
ここから薬師岳まで100M下って300M上がる。
目標が見えるようになり俄然張り切る。
台風9号の被害を受けた大木が根元から無残に折れていた。
計り知れない力を目の当りにする。
10:50~11:40南御室小屋(H2430)で大休憩。
水が湧いているので、お湯を沸かし昼食。
ここから上がる標高300Mは本当に大変だった。
H2700までうんざりするほど樹林帯を上がった。
12:45やっとの思いで森林限界を抜け花崗岩の砂礫に出る。
砂払岳を乗り越せば今宿の薬師岳小屋。
砂礫に足をとられながら登る登る。
このとき砂払岳からはガスって遠望できなかったが、夕方登り返したときはこのように薬師岳と左奥の観音岳は美しかった。
1:05砂払岳と薬師岳の鞍部にある小屋に着いた。
小屋で休憩後、薬師岳に登る。
砂礫に足をとられながら登るが、厚い雲が何もかも隠して眺望ゼロ。
せっかく稜線まで歩いてきたのにこれではがっかり。
それでもウラシマツツジは奇麗に紅葉し、ナナカマドは実が赤くなっていた。
夕食はおでん。水場のないこの小屋では貴重な食事である。
翌朝5:30朝食のころ、とうとう雨が来た。
朝から降りだしがっかりしていたら、雷まで落ちる。
今日は稜線を歩くので雷は怖い。
しばらく様子をみて6:10小屋を発った。
とにかく足早に歩く。
雨は時々強く降ったが雷は落ちなかった。
6:50観音岳(100名山)から今来た薬師岳を見る。
本来ならここから振り返って富士山を眺めるつもりだっただけにがっかり。
観音岳を下り、登り返すと雨がやみ一瞬ガスが切れた。
前方に赤抜沢ノ頭~地蔵岳のオベリスクが現れる。
写真を撮ったその後、また雨が降り出しとぼとぼ歩く。
左:タカネビランジ 花崗岩の砂礫に咲く
右:ホウオウシャジン 鳳凰の名を冠した名前
8:30赤抜沢ノ頭からの地蔵岳。
岩塔オベリスクが天を突くように立っていた。
あのW・ウェストンがこのオベリスクに最初に登ったそうである。
赤抜沢ノ頭からの眺望を楽しみにしていたが、八ヶ岳も甲斐駒も北岳も何も見えなかった。
賽の河原に降りると、子授け地蔵が数対並んでいた。
子宝を願う人がこのお地蔵さまを自宅に借り受け祈願し、子宝が授かればお礼として新たにもう一体作り、二体にしてここに返す習わしがあるそうだ。
振り返ると皮肉にも青空になってきた。
もう樹林帯に入って下るので最後の空だった。
9:18~9:45鳳凰小屋で休憩。
左:全身トゲのハリブキ
右:鳳凰小屋のシラヒゲソウ(始めて見た)
この先、ドンドコ沢を青木鉱泉に下る。
五色滝・白糸の滝・鳳凰の滝・南精進滝、いずれもガスっていたが、先日の台風で水量が増しており豪快だった。
南精進滝を過ぎてからは足ががくがくで難儀した。
2:20青木鉱泉の温泉で汗を流し、3:00のバスでJR韮崎に出て、7:55名古屋に戻った。
青木鉱泉への地獄の下りで、ひどい筋肉痛に悩まされた。
8月26日(日)
猛暑が続く今夏、標高が低い山には暑くてとても行く気になれない。
そこで考えたのは、一気に標高2000mまで連れて行ってもらえる某バスハイキングツアーに参加。
中央自動車道諏訪IC経由、麦草峠でバスを下車する。
降りた途端、とても涼しい。
麦草峠~茶臼山~縞枯山~ピラタスロープウェイ山頂駅まで決められた時間を各自が守って自由に歩くツアーである。
爽やかな樹林帯の中を歩くこと30分、大きな岩がごろごろする中小場に着く。
視界が開けて、前方に茶臼山がど~んと現れる。
振り返ると先ほどバスを降りた麦草峠が小さく見えた。
北八ヶ岳の特徴である「しらびそ縞枯れ減少」が現れる。
諸説あるが、諏訪地方から吹き上げる強風と土壌の乏しさが原因といわれている。
ここから茶臼山まできつい登りが続く。
ほぼ一直線の登山道が延々と続き汗が噴出す。
アキノキリンソウを見ながら標高差150mを一歩一歩稼いだ。
茶臼山山頂は展望はなく、西へ5分ほど歩くと展望が開けた。
縞枯山南面を望むことができたが、縞枯山はそれほど魅力ある山容ではない。
南に目をやると阿弥陀岳から西に広げている御小屋尾根が美しかった。
茶臼山からは、かなり下って縞枯山へ登り返す。
30分程もくもくと登ったころ、ふと振り返えると茶臼山越しに八ヶ岳主峰が遠望できた。
赤岳~中岳~阿弥陀岳の稜線に見惚れたが、かすんでいたからか私のカメラではこの程度しか写せない。
展望台に到着した頃には八ヶ岳主峰はもっとかすんでいたが、それでも赤岳に想いをはせるには充分だった。
立ち枯れた針葉樹の中を進み縞枯山山頂(2403m)を踏む。
が、展望がきかないつまらない山頂だった。
雨池峠への下山は、ごろごろ石の急降下で苦戦した。
赤い実をつけた「はりぶき」。
(写真をクリックして大きな画面で見てください。)
針のようなとげが葉っぱ一面に出ており、下山で思わず手を掛けたらひどいことになるから要注意である。
この葉っぱを見つける度に恐ろしい想いでしげしげと眺める。
別名「嫁の座布団」といわれると聞いたが「針のむしろ」ですねぇ。
雨池峠に降りるころ、蕾のリンドウ見つけ秋を感じる。
縞枯山荘を通過して ピラタスロープウェイ山頂駅に着くころになると観光客が多くなった。
そうなんだ、今日は夏休みの最後の日曜日。
子ども連れの家族といっしょになってロープウェイで降って行った。
たった3時間で物足りなさを感じる山行だったが、それでも初秋を感じる楽しい一日だった。
8月13日(月)
今日は宝剣岳(中央アルプス)東側直下の千畳敷カールをハイキング+α。
名古屋高速道黒川~中央道小牧IC~駒ヶ根IC~菅の平駐車場までは2時間半と順調だったが、その先、しらび平ロープウェイで1時間半も待たされる。
そうなんだ、考えることはみな同じで避暑に来るのですねぇ。
それにしても、上高地か軽井沢のバスターミナルと見まがうほどの混雑ぶり。
しらび平は何にもないところだと思ったら、“日暮れの滝”という散策コースがあったので待ち時間を退屈せずにすんだ。
ロープウェイは運良く一番前にへばりつくことができた。
“日暮れの滝”の全景が眺められ、うぉ~と歓声が上がる。
それはそれは素晴らしい景色で、今日のロープウェイ代は決して高くないなと思った。
ロープウェイを降りてから、時計の反対周りで散策する。
ハイキングすらしない母親と妹には、ちょっときつい坂だが、文句も言わずついてくる。
今日は眺望が良い。
宝剣岳頂上や稜線の登山客が目に入る。
きっと乗鞍・御岳・北ア・南アが一望なんだろうと想像する。
千畳敷カールを一周散策後、夫と姪を誘って極楽平稜線まで上がる。
(八丁坂は混んでいるので止めた)
まだ若いクロユリだったが、5~6年もすればめしべを持つ立派なクロユリになるのでしょう。
人なつこい鳥(何ていう種類かわからない)に出会う。
こちらがじっとしていれば、向こうから結構近づいてくる。
静かな登山道は、こんな出会いがあるから嬉しい。
30分程で極楽平に到着。(奥に見えるのは三の沢岳)
昨年9月、木曽駒~宝剣~空木~越百山を縦走したときここを通過している。
チシマギキョウはよく見ると産毛が生えている。
その奥の白い花はイワツメグサ。(花は直径2cm足らず)
稜線に咲く花に出会うとなんか嬉しくなるのは何でだろう。
皆が待っているのでゆっくりもできず、後ろ髪ひかれながら下山する。
赤いロープウェイ乗場を目指して下っていった。
母達と待ち合わせのホテル千畳敷でコーヒーを飲んで、4:20のロープウェイでしらび平に降りた。
下山後、露天こぶしの湯に浸かり疲れをほぐす。
帰路も渋滞もなく、駒ヶ根ICから2時間で帰ることができた。
家族で楽しい夏休みが過ごせたこと幸せを感じます。
運転を買って出てくれた夫に感謝です。
夏山はもう行けないと諦めておりましたが、幸運にも明日、駒ヶ根ロープウェイを使って千畳敷カールまで行くことになりました。
夫の運転で、高校2年生になる姪と母親と妹を連れて行きます。
足が弱い母達は散策のあとホテル千畳敷でゆっくりしてもらい、そのすきに私は八丁坂を乗越浄土まで行きたいと企んでいます。
そうです、母達を連れて行くという大義名分のもと私もちゃっかり楽しむという訳です。
お花はまだあるらしいので母達は喜んでくれると思います。
明日も猛暑で日中の気温が35度だとしても(千畳敷の標高は2611m・・・標高100m上がると気温が0.6度下がる・・・・・)千畳敷は20度。
じゃあ、避暑に出かけてきます。
8月3日(金)
名古屋7:52発しらさぎ1号で富山入りし、立山~美女平~室堂まで電車・ケーブル・バスに乗り継ぎ、14:50素晴らしい眺望の室堂(H2450m)に立つ。
台風5号で風は強い。が、景色は素晴らしい。
曇っているが、ど~んと目の前には別山乗越しの小屋まで見える。
その奥、剱岳の左肩も見える。
こんな眺望の良い室堂は初めてなので、いささか興奮ぎみである。
みくりが池からの立山(雄山)~浄土山。
うわさどおり、今年は残雪が多い。
景色を堪能しながら今晩の宿である雷鳥荘まで1時間ばかり歩く。
宿に荷物を置き、空身で地獄谷まで散策。
硫黄がこびりつく噴気孔からは盛んに火山ガスが噴出している。
みくりが池の伏流水がこの火山ガスで熱せられ温泉になる。
ごぼごぼと湧き出す様は怖いぐらいである。
2002年、剱岳から降りてきたとき以来だから5年ぶり。
やはり地獄谷という名の通り、荒涼とした不気味なところだった。
地獄谷越しに、明日登る大日岳が見えた。
宿の展望風呂からは、もっと大日岳が素晴らしく見えた。
大日岳に登る人は、おすすめの宿である。
8月4日(土)
台風5号はなかなか北上せず停滞している模様。
昨晩の風雨は凄かった。
建物が飛ばされそうな勢いの風に何度か目を覚ました。
明日も雨という予報。
室堂から大日岳に入り称名滝に抜ける計画を変更して、奥大日岳(200名山)をピストンすることにした。
予定より遅く、7:50スタート。
雨は降っていないが、ホワイトアウトで視界2~30mのなかを歩く。
雷鳥沢テント場を目指しどんどん下り、浄土沢を渡ると、じきにお花畑に出る。
濃霧で奥大日岳の全貌がわからず登っていたので、頂上に着いた時あっけなく感じた。(2605m10:15着)
あとから到着する他のパーティも皆、「ここですか」といった具合。
本来なら、北に剱岳がど~んと見えるはずなのだが、何も見えない。
ガッカリである。
30分も休憩していたので体が冷えだした。
10:45下山開始。
天候悪化で小雨が降りだしたから余計に寒い。
行きに通ったお花畑を下ること1時間、3度目の雷鳥に遭遇。
メスを追いかけ登山道をものすごい勢いで駆け上がる雷鳥の求愛だった。
残った2羽のメス雷鳥を見ていたら、求愛に失敗したらしい無様なオスが戻ってきた。
オス雷鳥は警戒することなく我々にどんどん近づいてくる。
メスに気を取られているからか人間に対して警戒心がないようだ。
神の使いとして保護されている雷鳥に至近距離2mという幸運に恵まれた。
12:30ころから時々ザーッと降り、宿に戻る10分程前には本降りになる。
13:00に宿に戻ってからは、温泉に入り極楽山行。
16:00ころ横殴りの雨のなか到着した団体は大騒動していたので我々は幸運だった。
8月5日(日)
3日目は天気が回復した。
昨年歩いた浄土山~雄山の周回をすることにした。
初日のように山々の全貌は見えないが、時々薄日が差すので期待できる。
7:00出発。
40分ほどで浄土山への分岐に着く。
結構キツイ坂をもくもくと上がる。
室堂山の展望台に向かうと、雄姿が見えてきた。
稜線を目で追うと薬師岳だということがわかった。
五色が原の小屋までよく見えたが直に雲で隠れる。
いつか室堂を薬師岳まで南下し折立に降りたいと思っている私は、景色を眺めながら思いにふける。
この雪渓を渡り浄土山に入る。
ちなみにこの雪解け水は、日本一の落差を誇る称名滝の源流にあたる。
称名滝を流れ落ち、称名川は常願寺川に合流し日本海に流れ出る。
ふーふーいいながら浄土山(2831m)頂上に着くが、だらっとしたここのピークはわかりにくい。道標はどこだと探すが三角点はわからなかった。
一の越しと五色が原の分岐まで来ると雄山から別山まで見えるようになる。
目を凝らしてみると一の越から雄山に向かって長蛇の列をなしている。
室堂からも行列状態である。
余りの混みように雄山は諦め、変わりに浄土山南に位置する龍王岳(2872m)に登ることにした。
薬師岳への縦走路から龍王岳は少し外れているので登る人は少ないようである。龍王岳頂上からは、黒部湖の一部と針木谷がよく見られたので登って良かった。
10:30雄山を目の前にしながら一の越へ下山開始。
秋の花であるミヤマリンドウが咲き始めていた。
一の越しに向かうお花畑は秋になりつつあった。
一の越山荘前には雄山から下りた者と、これから登る者で溢れていた。
富山駅前より凄い混雑ぶりである。
ちなみに、一の越は常願寺川と黒部川の分水嶺である。
我々は一の越から東一の越に向かって少し降りた。
ここまで来ると登山客は皆無で、先ほどの喧騒が嘘のような静かさである。
時間が許せば、ずっと歩いていきたい黒部湖までの道が続いていた。
雄山を初めて東から眺める。
ハクサンイチゲが咲き乱れるお花畑からの雄山は、室堂から見る表情とまた違っており新発見だった。
ここから、先ほど登った龍王岳の全容も見えた。
前穂のように岩尾根が延びる山だという事がわかった。
龍王岳と浄土山の間には長い雪渓が残っている。
この雪解け水は黒部湖に流れ込むようだ。
12:00室堂に戻り、12:20発美女平に向かうバスに乗り込む頃、雨がザーッと降ってきた。
あの雄山への行列は大丈夫かと心配になる。
ケーブルと電車を乗り継ぎ、14:45富山駅に着く。
食料を仕入れ15:15発の高速バスに乗り、名古屋に戻った。
お盆休みに山行予定はないので、夏山は実質これが最後だと自分に言い聞かせた。
8月3~7日南アルプスの荒川三山を予定していましたが、台風4号(7月14日)で被害を受けた道路が予定通り復旧せず、荒川三山を諦めることになりました。
ということで、急遽行き先を変更し、台風4号で諦めた大日岳山行にしたら、またまた台風5号です。
まったくついていませんが、とりあえず室堂へ行きます。
3日(富山経由)立山室堂で泊まり、4日大日岳に入り、5日に日本一の落差(350m)を誇る称名滝に降りてくるという予定ですが、室堂で過ごすことになるかもです。
大日岳を計画すると台風がきます。
どうなりますやら。
日本三名山のひとつである白山に出かけた。
先週に続き今週も雨か・・・と思うような天候だったのでテント泊でなく小屋泊に替えダメもとで出かけた。
朝7時出発。
北陸自動車道福井西で降り、10:45市ノ瀬に着。
ここからはマイカー規制でバスに乗って別当出合まで行く。
登山情報通り霧が深いが幸い雨が止んだ。
別当谷にかかる吊橋を渡って砂防新道を上がる。
11:55中飯場着。
トイレと水場が完備されている。
どうやら砂防工事の小屋になっている模様だった。
さらに50分歩いて1:15別当覗に着。
別当谷を覗くようになっているのだが、大雨で危険とロープが張られていた。
ガイドブックによると、ここからの景色は素晴らしいと書かれているが、視界50mの霧である。残念ながら何も見えない。
汗をかきかき、1:40甚之助避難小屋着。
ここもトイレと水場が完備されている。
本来なら登山客でごった返している時期だが悪天候で登山客はまばら。
2:08南竜分岐を南竜ケ馬場に向かうとお花畑に出た。
今年初のクロユリに出合い、久しぶり!という挨拶をした。
小雨が降っていたが、今年も夏山に来られたことを喜んだ。
クロユリは花をつけるのに6~7年かかるそうだ。
花が咲いても若いクロユリは、めしべを持たないという。
この写真のクロユリはめしべとおしべが揃った成熟したクロユリだった。
それも2ヶつきである。かなりの成熟したものだそうだ。
2:45南竜山荘着。
南竜ケ馬場はお花の種類が非常に多い。
4:00から観察員と一緒に散策に出て花の説明を聞いた。
コバイケイソウの中央は両性花(めしべ・おしべ)で側枝は雄花だと教わった。
なるほど、よく観察するとその通り。
今まで何度か見ていたが知らなかったので勉強になった。
ハクサンを冠した植物の代表的な「ハクサンフウロ」
どの山でも見られる花だが、本場のものが見られ嬉しかった。
7月22日(日)朝食を済ませ、7:00小屋発。
エコーラインを通って室堂に上がる。
雪解けを待って咲き出すハクサンコザクラの群生は凄かった。
白色のハクサンコザクラも見た。
どこだったが忘れてしまったが、他の山で白のハクサンコザクラを見ている。
エコーラインから南竜山荘を見る。
この霧であるから主峰の御前峰は見えないがお花の多さに満足。
眺望は花の時期でないときに来ればいいと思った。
コバイケイソウの群落と雪渓。
あの雪渓の下、山の短い夏の季節を一気に咲こうと出番を待っている花たちがいる。
それが今年でない花たちもいるはずだ。
それでも、いつでもOKという一生懸命さが感じられるのは何故だろう。
その健気さに惹かれる。
ピンク色はイワカガミ・白色はアオノツガザクラ・黄色はミヤマキンバイ。
8:35室堂平に着。
ザックをデポして、御前峰奥の宮に上がる。
9:23白山主峰の御前峰2702m登頂。
雨は降っていないが濃霧で眺望はゼロであった。
ちなみにゴゼンタチバナは、この御前峰で見つけられその名がつけられたそうである。
とにかく凄い。
このクロユリの群生を見て、私は一生分を見てしまった気がした。
下山後もご覧の通り、御前峰は濃い霧で結局見られなかった。
10:35室堂を下山開始。
岩が濡れているので下りは難儀した。
下りは花が素晴らしいと聞いた観光新道を選んだ。
一面のゼンテイカに思わず見惚れる。
今ではニッコウキスゲと呼ばれるが、禅定道に咲く花だからゼンテイカとつけられたと聞く。
キクバクワガタ(花は2cm程)めしべおしべが飛び出ているのが特徴。
11:50殿ケ池避難小屋着。
禅定道分岐からの急降下は雨でぬるぬるで本当に難儀した。
1:55別当出合に降りたときはほっとした。
2:00のバスで市ノ瀬に出て、6:30名古屋の自宅に着いた。
花目当ての白山だったが、書き出したら66種類もの花を見た。
この時期は花目当てで登山道は長蛇の列らしい。
悪天候だったがすいていたので充分お花が見られ大満足だった。
富士山・立山・白山の三名山登頂できたことも嬉しい。
H19年7月16日(月)海の日
本当なら立山室堂から2泊3日の大日岳山行(小屋泊)のはずだったが、台風4号で仕方なく中止。
最終日の16日が晴天だったので、近場の鳩吹山にトレーニングに出かけた。(鈴鹿は、この時期ヤマヒルだらけなので行くに行けない。)
7:50最寄の地下鉄から名鉄電車に乗り継ぎ1時間で登山道取り付きに着く。
標高303mしかない山なので、暑い山行になることは覚悟のうえだったが、想像以上の猛烈の汗をかいた。
熱中症にならないように水の補給に心がける。
台風4号の大雨で、頂上から見る木曽川は随分濁っていた。
イヤホンでラジオを聞いていた男性が、突然大声を出すから何事かと思いきや新潟の地震だった。
山頂で皆、真剣にラジオのニュースを聞いた。
台風の大雨被害に続き地震とは気の毒である。
2004年10月の新潟県中越地震を思い出す。
あの時、私は黒部下の廊下に出かけていた。
下の廊下を黒部ダムに向かって歩いているとき、余震で対岸の岩が崩れ落ちた。
その時の恐怖を思い出し身震いがした。
滝のコースに降りたら、台風の大雨で水量がものすごかった。
まだこの辺は驚かなかったが、最後の滝の水量は見応えがあった。
今年1月27日のときと比べて水量の多さにしばらく見惚れた。
下山後、木曽川左岸をしばらく歩いたが、流れが速く、日本ライン下りの船頭さんは漕ぐこともなくものすごいスピードで下って行った。