平成23年9月13日(火)[E:sun]/[E:cloud] 前半
ちょっと寒くて夜中に目が覚めたが、朝までぐっすり眠れた。
奥に4人、手前の入り口側に3人。私は手前の入口側で寝たので寒かったのかも。昨年再建されただけあって寝具も部屋も綺麗。定員11の部屋で7人だったので快適だった。
窓から見えるのは西穂方面。この日はダメだったが天気が良ければ乗鞍岳が遠望できる。
5:25天狗岳と間ノ岳が小屋の背後に聳え立つ。
右手の黄色が小屋が用意した宿泊用テントで、突き当りの茶色の小屋が3部屋しかない宿泊棟。1段下の赤い屋根は食堂棟。そのまた1段下がトイレ。各棟はつながっていないので雨の日の移動は大変だろうと思われる。プレハブの宿泊棟は雪崩倒壊予防で冬期は畳む。
6:10岳沢小屋を出発。ヘリポートを抜けアザミやトリカブトが咲くお花畑を行く。ここはサラシナショウマが群生するらしい。 又の機会はその頃にしたいものだ。
小屋から1時間ほど登ると・・・・
ザレザレになってきた。が、もっと大変なところだと想像していたので不安はなかった。浮石の急登なのでゆっくり登る。(降りは難儀でしょう、多分、いや絶対)
振り向けば遠くに[E:fuji]富士山が望めた。私はこうやって立ち止まってはアチコチ眺めるのが好きだ。それをしていてたら列が途切れガイドから注意を受ける。そんなに列を乱したつもりはなかったのだが。ツアーは勝手にあちこち眺めてはいけなかった。一応従おうとするのだがすぐに忘れてガイドを困らせた。ツアーに慣れていない私の歩き方は全くダメだった。ショーガナイヤツダ的なガイドの目線にビクビクしながら歩いた。
8:50天狗のコルに着。以前はここに避難小屋があったそうで石積みの名残があった。材料の石は豊富にあるが、畳岩の斜面を上手く利用して作られていたのには感心した。今でもここはビバークポイントとして利用されているらしい。(水なし・壁なし)
天狗のコルで休憩しながら、ガイドよりこの先の注意点を聞く。カメラ禁止令も出された。ふてくされ気味で仕方なくついていく。もとい!連れていってもらった、が正しい。
9:10天狗のコルから奥穂に向けて出発。そのとき天狗岳から登山者がひとり、必死の形相で降りてきた(写真左端の黒い影)。なるほどほぼ垂直壁で大変そうだ。
残念なことに笠ヶ岳は雲に隠れていた。
延々と畳岩を登った。
こんな感じで岩を掴んで登った。丁寧に登らないとガイドから注意が飛ぶ。(ガイド撮影)
この写真もガイドが撮ったのでどこかわからないが、左側の白いザレは天狗沢だと思うので畳岩を登っているところだと思う。とにかく3点確保でひたすら登る登る。
9:30振り向くと天狗岳が見えた。数人立っている場所がピークのようだ。ガイドの目を盗みこっそりパチリ。あぁ~あっちもいつか行くぞ~と見とれているとガイドから注意が!ゆっくり見ていたのがダメだった。ツアーに付いていくのはムツカシイ。
9:40ここが天狗の頭なのか?両方がスパット切れていた。ここの通過は、私はきっとビビるだろうと思っていたが意外や意外、それほどの恐怖はなく大丈夫だった。これはガイドの了解を得て後続を撮影した。このころからガスが湧き出す。
これもコッソリ撮影だが、どこを登っているのか全くわからない。地図を見たら注意を受ける。もっともガイド付きなんだから地図など見る必要ないということだろうが・・・。ショボンだ。みなお利口さんばかりで、私ひとりが不真面目な客だった。
10:30休憩。写真撮影許可あり。雲の中から頭を出した笠ヶ岳。やっぱり笠ヶ岳は美しい。
荷揚げのヘリコプターなのか、この日はこの谷を北に向って何機も飛んでいた。しかし南下するヘリコプターはこの谷で見かけなかったので、きっと一方通行なのだと勝手に想像した。
コブノ頭を登る。(ガイド撮影) 登りなので余程のことがない限り滑落はないが、這い上がるのもこれまた大変だった。
すると・・・・・
10:45ついにコブノ頭に到着した。ガイドがジャンダルムだというそれはあまり格好がいいものでなかった。西穂側から見るジャンダルムは実にカッコワルカッタ。撮影許可が出たので奥穂とロバの耳のスリーショットを。
それにしても、このコブノ頭にビバーク跡(テント最適地)が数カ所あったのには驚いた。それらは頻繁に使われているようだった。水場はないけれどビバークという名目でテントを張るヤツが結構いるということだ。決して良いことではないけれど・・・・天気さえ良かったら・・・・いいだろうな・・・・と、ちょっと思った。本谷右俣にも、北穂池にも、奥又白池にもあったのと同じだと思う。
遠くに槍ヶ岳の頭だけが見えた。ズーム撮影したら槍から手前の稜線が手に取るようにわかりしみじみ穂高はいいなぁと思った。
さて、コブノ頭を降ってジャンダルムに取り付く。
振り向くと後続がコブノ頭を降る所が見えた。すれ違い待ちの間に撮影。
ところが、ジャンダルムの頂上にあと数歩というところで足がツリそうになった。マジヤバイと思った。ガイドの指示に従わない不真面目だったツケがここで? ゴメンナサイゴメンナサイと唱えながら最後はスローモーションのごとくゆっくり登って事無きを得た。とうとう登頂を果たしたのだった。
ジャンダルムまではひたすら登りなので危険なところはそんなにありません。
ここからです、核心部は。
さてこの先どうなりますやら。