夜中、雷が[E:thunder]ゴロゴロ・・・ピッカー、窓ガラスをたたく雨音で目が覚めた。目を閉じていても雷の光はわかる。布団にもぐってまた寝る。
4時半頃起床。朝食後、まだ雨がしとしと残っていたが空は明るかった。

部屋から外を見る。特徴がある北穂ドームや蒲田富士が目に止まる。
蒲田富士(右側の緑の山)を上がれば涸沢岳。その左横のカニのハサミみたいなのは涸沢槍だと小屋番は教えてくれた。あの稜線を歩いたのは今日のようなしとしと雨だった。
自称健脚マダムも新穂に降りると言っていたので、マダムを撒いて我々は逃げるようにして槍平小屋を発った。7:00 幸いにして雨が上がる。
7:35藤木レリーフ このあたりでまた雨が降り出す。私は傘をさして歩いた。(実は行きのバスで雨具の上着を置いてきてしまった・・・)
滝谷出合で小休止。ツレは雨具をつけた。
シシウドは下から眺めるのが私は好き。花火のようでキレイ。雨は降ったり止んだり。
携帯電話の圏内に入ると受信音が鳴る。世俗に降りてきたことを思い知らされ、あ~あとタメ息をつく。

9:45穂高平小屋着。雨具のズボンを脱ぎさっぱりする。コーヒーを注文。
屋根越しに見えるは↑涸沢岳(中央奥)で手前の三角錐の山は蒲田富士か?

小屋番がジャンダルムだと教えてくれた。白出沢からみたのはやっぱりジャンだった。
去年、ジャンに行っといてよかったと思った。

穂高平小屋から林道を通らず登山道を行くと、また山野草が楽しめた。この白い花は何だろう?特徴ある葉っぱだが名前がわからない。

これはヤマシャクヤクだがまだ蕾。見渡せばあたり一面、ヤマシャク群生地だった。これはすごかった。満開になったら素晴らしいだろうなと想像するだけでワクワクした。いつの日かこれを目当てに来てみよう。

10:50新穂高に着。中崎山荘の日帰り温泉で汗を流す。小屋でもらった割引券で100円引いてもらって700円也。

湯上り後、蒲田川沿いのテラスで涼む。景色に同化してしまっている抹茶ソフト。
11:55の高山行きのバスの乗る。バスが動き出そうとしたその時、車窓にあの美人マダムの姿を見つけた。どうも今降りてきたようで、誰か話し相手を物色しているのかキョロキョロしている。見納めマダムだった。
バスでは槍平でテント泊した男性と一緒だった。話を聞くとAM2時ころから雷と豪雨で散々な目にあったと。山中5泊目にして大雨だったと嘆いていた。

高山に出たなら、飛騨牛でも食べたい所だが、肉類全般ダメな山友に付き合って麺類を。
せめてもご当地のものをと注文した飛騨ラーメンは特に珍しいものではなかった。
乗るはずの電車の時間に駅に戻ったら、高山駅はパニックになっていた。山から降りてきたばかりなので世の中の出来事はまったくわからないのだが、どうも全国的に豪雨にみまわれ、富山からの列車がいつ着くかわからないとのこと。乗客はそれぞれ勝手な質問を駅員に投げつけている。対応する駅員は2名。それを見ていてなぜか駅員を気の毒に思った。駅員に怒りをぶつけたってしかたがないじゃないか・・・なんて山から降りてきたばかりの私はそう思った。
JR待ち時間は長かったが、無事に帰宅できたことは何よりだった。おしまい。














