平成23年9月13日(火)[E:sun]/[E:cloud] 後半
ジャンダルムに登頂したのは11:00ちょうどだった。岳沢小屋から5時間弱(休憩含む)。
あいにくガスがかかり景色はイマイチ。奥にデンと構えるのが奥穂高岳で、その左下に小さく見える赤い屋根が穂高岳山荘。そして右端に写るのがロバの耳。
風もなく天気は良かったので頂上で30分ほど休憩。ジャンダルムから360度の景色へ
登頂を果たし嬉しかったが、来てしまえばあっけないものだった。それはちょうどお遍路で結願したときのような感じに似ていた。
下山開始。
左)11:30ジャンダルム降り始めの様子。
右)降りたらジャンダルムの信州側をトラバース(スリルがあった)してどんどん降る。(ガイド撮影)
左)11:48ロバの耳の根元からジャンダルムを見る
右)11:53ガイドが下降ザイル確保の準備を始める。
左)12:06 2人目がザイル確保で下降(飛騨側に降りる)
右)12:14 4人目の下降を下から撮る。 (全員下降所要時間は30分)
2009年9月、遭難者を救助する岐阜県警のヘリコプターが墜落炎上したのは、このあたりだった。その残骸が今でも谷に少し残っており痛々しかった。
ザイルを外し自由の身となり、ロバの耳の飛騨側をトラバース(鎖あり)する。スリル満点。それから↓に向って↙を急降下する。それから○をたどってテッペン(名前はない)を目指す。この核心部はスリル満点だった。でも慎重に行けば大丈夫。
客の安全を考えるとガイドが一番ヒヤヒヤしたところではないだろうか。奥穂はまだその向こう。まだまだ遠かった。
12:55ひとつ上の写真のてっぺんの赤丸に着。ザイル下降地点から小一時間かかった。
時折切れるガスで辛うじて奥穂が望める。あともう少しで奥穂に着いてしまうのが残念な気持ちだった。もっとこの稜線を味わって居たかった。
先行した登山者が核心部最後の馬の背を登っているのが見えた。馬の背を登り終えた登山者(赤丸)も見える。
さて、いつまで待ってもガスは晴れないので馬の背に向かう。
この先で私はつまずいて転んだ。平らなところだったので幸いだったが。
そして最終の核心部「馬の背」を登る。こんな感じで登った。ガイド撮影。
両脇がスパッと切れ、馬の背とは名前の通りでこれまたスリル満点。ホールドはしっかりしているので怖くはない。そうそう来れるところでないので左右をよく見ておいた。そしてここの降りはどんな感じなのかも振り向いて見ておいた。
1:35無事奥穂高に着。岳沢小屋からここまで7時間強の行程は楽しかった。
ご覧のとおりガスガスで真っ白。西穂側も上高地も何も見えない。ここまでの縦走路を眺めるつもりだったがそれは叶わなかった。
2:00穂高岳山荘に向けて下山開始。本来なら涸沢岳や北穂高岳を見ながらの下山だが
真っ白で何も見えない。そんななかをとぼとぼと降った。
ようやく小屋の屋根が見えたときはずいぶん下に来ていた。
2:30穂高岳山荘着。
夕食まで仲間とワイワイ今日の話で盛り上がった。
5:00夕食開始。平日だというのに大勢の登山者がいたのには驚いた。
夕食後、小屋裏の白出からジャンダルムを見た。あそこに立ったのだと感慨深く眺める。
稜線から見る一日遅れの中秋の名月は美しかった。雲海は月夜に照らされ幻想的。この景色を追い求めて私はまた山に登るのだろう。
出発地 : 岳沢小屋 2170m 6:10発
到着地 : 穂高岳山荘 2996m 2:30着
標高差 : A 1109m 3時間49分
D 279m 1時間 3分
行動時間: 8時間30分
ピーク : 3190m奥穂高岳