北アルプステント泊④(北穂高岳)

2008年10月13日

目が覚めたら5:50。

      

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 前穂北尾根の影が北穂にくっきり

しまった!
急いでテントから顔を出すと外はもうすっかり明るかった。
涸沢の夜明けを見損ねもったいないことをした。

なるべくザックのかさを減らしたい。
ならばと食べる機会を逃したカップラーメンを食べる。
山は寒いので朝にカップラーメンは嬉しい。

寝坊したので、ゆっくり山を眺めている余裕がない。
急いでラーメンをすすり、テント撤収に取り掛かる。

テントは次々と畳まれ、カールの彩がひとつまたひとつと消えていく。
それはさみしい気がしないでもない情景だった。

7:00ヒュッテのトイレは長い長い行列だった。
どうも30分は並んで待つようだ。
仕方なくトイレはパスして、パノラマコースを下山する。

      

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前方の屏風岩を目指して歩く。

このパノラマコースは先月に続き2回目。
涸沢カールを振り返り振り返りして進む。
紅葉の登山道はとても気持ちよかった。

危険な箇所に差し掛かると大渋滞にはまってしまった。
(残雪期は通行不可)
そのかわり涸沢カールや槍ヶ岳を思う存分眺められた。
渋滞していてよかったと思ったほど景色は素晴らしかった。

屏風のコルに荷物をデポして屏風岩に上がる。
今日の眺望は最高のはずだとわかっているので胸が高鳴る。

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それは想像以上の景色だった。

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[E:upwardright]北穂高岳~南岳のカール(左俣カールまたは本谷カールともいう)がくっきり見えた。
(是非大きな画像で見てください)

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[E:upwardright]右俣カールもそれはそれはくっきり見えた。
その先の槍ヶ岳はやっぱり立派です。
(肩の小屋まで見えました)

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前穂高も立派だった。(右側の北尾根は迫力があります)

[E:note]アルプス一万尺[E:note]屏風の上で[E:note]アルペン踊りを[E:note]さぁ踊りましょ。

屏風岩は一万尺ないが、そんな小躍りしたくなる気分だった。

 
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涸沢カールには前穂北尾根の影が落ちていた。
涸沢名物のテント村はもうなくなっていた。

「今回はどうもありがと~!」と何度も心の中でつぶやき、そして穂高に別れを告げた。

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屏風のコルに戻り、よっこらしょとまたザックを担ぐ。
そして梓川に向かって下山した。

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その後も紅葉が私の目を楽しませてくれた。
本当に素敵な道だった。
天気に恵まれ、最後まで本当に楽しかった。

梓川に降りてから新村橋を渡って徳沢に寄った。
カレーライス(850円)を食べる。
スパイスがきいていて、久しぶりにおいしいものを食べた気がした。

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明神岳がこんなに綺麗に見えたのは初めてだった。
今回も無事戻って来れたこと、穂高の神様に深く頭を下げた。

その後、梓川左岸から西穂高岳がくっきり見えた。
この道は何度も歩いているが、ここから西穂を見たのは初めてのことだった。
あぁ、あの西穂にも立ったなぁと感慨ひとしおだった。

毎度のことだが河童橋に近づくにつれ、観光客が目に付く。
観光客に迷惑がられながらバスターミナルに向かうと長蛇の列が目に入った。
なんと、それはバスを待つ行列だった。

始めからタクシーで沢渡まで降りるつもりだったので、そちらに向かった。
バスほどではないがタクシーも列をなしていた。
涸沢だけでも2000人ほどの登山客が降りてきているのだろうから、ターミナルはものすごいことになっていた。

タクシーは15分ほどで乗ることができた。
30分ほどで沢渡茶嵐についた。
マイカーに乗り換え「せせらぎの湯」に立ち寄って汗を流した。
とてもいい湯だった。

そのあと松本ICまでは混んでいたが、高速道路は順調に名古屋まで走れた。

北穂高山行記、最後までお付き合いありがとうございました。
来春までは、地元鈴鹿の山を歩き回る予定です。

では、また。