14年ぶりの蝶ヶ岳③稜線

2018年10月8日(月祝)☀

横尾山荘を6:12スタートし、3時間ほどで稜線に上がった。コースタイム通りで上がれてまずまず。
道標があるここが横尾分岐。稜線からの景色は逸品です。標高2625m。
周りを見渡しても誰もいない。私ひとり。でも寂しくない。むしろこの静かさがいい。
この最高のテラスで腰を下ろし、担いできたコーヒーを飲む。

奥穂高岳まで直線距離で6.5km 槍ヶ岳まで8.5km背中に当たる日差しがぽかぽかと気持ちよい。
分岐なので休憩する人や通過する人だったり、いつのまにか賑やかに。
でも多くてもこの程度。ちょうどいい。心地よくて小一時間も休憩した。

稜線を北に向かって歩き出すと、右手に雲海わく安曇野方面が見えるようになる。心くすぐる景色に、ニヤケ顔ももう抑えきれず声を上げて笑った。笑いが止まらなかった。ア~!サイコー!この開放感!心地よくてたまらなかった。

蝶槍(緑色の山)の向こうの常念岳は残念なことにガスってる。この地点に蝶ヶ岳の三角点があった。標高2664m。
大天井岳から喜作新道の向こうは野口五郎岳かな?

11:00蝶槍に着。同じ景色のようだけど、少しづつの変化が面白くてじっと魅入る。槍沢の黄葉がキレイそうだ。

Img_3729
2010年の槍沢の黄葉。きっとこんなだろうなと想像しながら眺めた。

この大キレット本谷左俣の北穂池本谷右俣の黄金平、これらの景色のなかをずいぶん冒険した。今日楽しんでいる人の気持ちになって、飽きずにいつまでも眺めた。

Img_2093本谷2009年

 

家族や友達に槍穂の写真を送った。受け取った人はただの山で興味ないだろうけれど、解き放されている自分を押し売りする。何件か送信した。そうそう偶然にも大阪に住む妹から電話があって槍穂を眺めながらおしゃべりした。

 

常念岳は最後まで雲が絡んでいた。

今回は蝶槍までで、この先へは足を踏み入れない。14年前に夫と歩いたこの常念への縦走路が、これほど素敵な道だったとは当時わからなかった。この道がなぜか愛おしく、しばらく眺めていた。

1時間たっぷり蝶槍で過ごしたので、そろそろ今宿の蝶ヶ岳ヒュッテに向かおう。三角点がある標高2664に向かって南下する。

ウラシマツツジの紅葉がまだキレイ。こうしてみると横尾尾根は立派。

この写真の右側に写っている女性、蝶槍でもずっと山を眺めていた。いいカンジ!

おっと!槍ヶ岳北鎌尾根が切れているところに見えてきたのは鷲羽岳?(直線距離で15km先)ちょうど喜作新道の西岳ヒュッテ奥に見えている。蝶槍からは見えなかったのに、少し移動するだけでこうやって見えてくるから楽しくて仕方がない。

 

この写真は、二重稜線がよくわかる。右側の稜線を歩いて行く。安曇野方面はずっと雲がわいていた。

振り向いてみると、こんな道を歩いてきた。

蝶ヶ岳ヒュッテはこの瞑想の丘を上がってすぐのところ。
ヘリコプターが前穂でホバリングしている。重太郎新道での事故だろうかと心配しながら登っていく。

瞑想の丘に上がったとき、そこにいた兵庫県や広島の人と槍穂の素晴らしさを共感し合った。瞑想の丘での山談義は大いに弾んだ。広島の人は大天荘から、兵庫県の人は常念からだった。

私の寝床は赤いザック側。

ザックの中を整理してから、談話室でコーヒーを飲んだ。さっきの兵庫の人とまた山談義。私より8歳若いその男性は元山岳部なので健脚のようだ。

夕日の時間を忘れおしゃべりが弾んだ。急いで外に出たら、前穂の左肩に沈みかけるところだった。あまり焼けなかった。南よりガスが流れ、あっという間に穂高は隠れてしまった。

夕食後、また兵庫さんとおしゃべり。

ここは稜線小屋で水場がないので、水200円/1L 湯300円/1Lだった。
就寝時間の8時になり寝床に行ったらもうみん爆睡状態。静かに布団に入った。幸せだった一日に感謝しながら私も直に爆睡。

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