平成27年1月17日(土)
さすが遍路宿。私の出立に合わせ6:00に朝食を用意してくださった。 しっかり朝食をいただく。土佐清水市特有なのか、味付けは甘め。
朝食後、宿代を支払う。1泊2食+お接待のおにぎり(写真右上)つきで6000円。12年前に歩き始めたころでも6000円というのは数少なかったのに・・・。良心的な宿だった。
6:40民宿はやかわ出発。まだ薄暗いなか、女将さんに見送られ元気に歩き出す。
昨日までの県道27号は土佐清水市で終わり、この先は国道321号(サニー道路)となる。宿毛まで321号は続く。
清水高校を過ぎ、あしずり港をぐるっとまわると朝日が昇リ始めた。今日も一日歩く幸せを感じる。
突然目の前にコレが現れたときは驚いた。ゲッ!何コレ!ヒョウ柄に腰が引けた。 凧のように竹ひごが張ってある。 看板にウツボと書かれているからウツボ?私は食べたことも見たこともないからびっくりした。ウツボは『海のギャング』で高級食材だそうだ。
今日は土曜日。朝練と思しき野球部の生徒たちとすれ違う。しばらく歩くと地図上の養老小学校があったので、さっきの野球部はここの生徒だと思ったら、その学校の門には『老人ホームあんきな家』と看板があがっていた。ここまで歩いて来る間に、廃校になった学校をいくつか見てきた。ここもかと残念に思った。
化石漣痕とは、昭和21年の地震で海底の凸凹が隆起したもので、国の天然記念物指定と案内板に書かれている。
その化石漣痕はコレ。まるで洗濯板のよう。左上に写る尖った島は水島。
バス停に『開墾地』とあるから、このあたりは開墾された地域なのかな?海に落ちる斜面は果樹園となっていた。
化石漣痕に降りてみたくなる。あたりをつけて坂道を降りたら上手く化石漣痕に着いた。
ここから海岸2㎞は遍路道ではないけれど、潮が引いているので歩くことにした。
潮がひいたあとの岩についた藻が鮮やかで綺麗。満潮のときはここまで水がくることがわかる。
またここでも波灌頂をした。波が消してくれるのはずいぶん先になるけれど、まぁいいや。
30分も歩いた頃、猛烈な向かい風になってきた。私の笠は12年前のものなので今にも破れそう。必死で笠を押さえながら歩く。
ここで津波が来たら、海に落ち込む崖には這い上がれないので逃げ場がない。車道からここは見えないし・・・・・そんなことを考えていたら急に怖くなって、早くこの場を離れないとマズイと思った。足場の悪い中を必死に歩いた。
海岸の最後は益野川に突き当る。さてどうやって川を遡るか?草むらを突き進んだ。橋が見えた時、この世に戻ってきた感じがしてほっとした。
ビビったからか、今日は寒い。 つづく