道の駅なぶら土佐佐賀で30分ほど休憩後、9:40再び歩き出す。
土佐佐賀駅手前から(上の地図の赤い点線)市内に入る。しかし遍路マークがなかなか見つけられず焦った。空を見上げても曇り空で太陽の位置すらわからず当てずっぽで歩いたら運良く国道に合流。(12年前は市内に入る道が見つけられず国道を行った)どうもこの辺りは難しい。
今回はじめて海に出た。なのにこのどんよりとした曇り空。歩く気力が失せてくる。
天気予報は降水確率50%
大規模公園を通過しても12年前の感動はない。これも曇天のせいか?
12年前、マジで鯨を探して海を見てたことを思い出す。そんな時、1台の車が止まった。
「般若心経の手ぬぐい落としませんでしたか?」
と70歳代の女性。
窓から差し出されたものは、昨日、片坂トンネル越えでなくした愛しの手ぬぐいだった。聞けば遍路道に入ってすぐのところに落ちていたとのこと。今朝ずっとお遍路さんを探しながら20㎞運転してきたけれど、もう諦めようと思ったところだったらしい。ここまで届けてくださったことに感激した。しっかり金剛杖に結わえ、女性と握手して別れた。
今度は若い女性が車から降りてきて、「寒いのに大変ですね」とアメをお接待くださった。「下田まで行く」というと「雨が降ってきそうだし車に乗りませんか?」と言ってくださったけれど丁寧にお断りする。
ヘンロ小屋 大方 22号 今ではこのヘンロ小屋もずいぶん増えた。
ここで明日の下田の渡しの船頭さんに連絡する。すると「明日はシケで渡し船は出ない」との返事。が~ん!シケで出ないことなんて考えなかった自分に嫌気が差した。12年前は雨でも出たので大丈夫だと思っていたのが甘かった。
話は遡るけれど、昨日高知空港で「龍馬パスポート」なるものを知った。高知県の指定の宿に泊まったり道の駅で買物してスタンプを貯めるというもの。そのパスポートを入手するにはルートを大きくはずれて中村駅に行かなければならないけれど、今日はくろしお鉄道沿線を歩いているので電車に乗れば簡単に行ける。明日の渡し船が欠航と聞いて歩く気力が失せた私は、今日の歩きはこの先の土佐入野まで!と、自分でびっくりするくらいの計画変更をする。
念の為にビオス大方道の駅で電車の時刻を確かめる。本数が少ないので乗り遅れないように土佐入野に向かって歩いた。でも気がつけば遍路道でない国道を歩いていたので、踵を返し乗車駅を「浮鞭」に変更した。無人駅。
ガラ空きのくろしお鉄道に乗車。車内の飾り付けの意味がわからなかったけれどトンネルに入った途端、そのキラキラなゴージャスさが発揮され笑いが止まらなかった。10分ほどで中村駅に着。
アンパンマン号が出迎えてくれた。内装もアンパンマンらしい。特急南風は岡山⇔中村駅を1日3便。一度は乗ってみたい。
で、目的の龍馬パスポートを青に申請したらプレゼントが貰えた。飲料水だと思ったら化粧水だった。お遍路中にこんなにでっかい化粧水もらっても・・・・。荷物を少しでも軽くしたい歩き遍路には困るプレゼントだった。
中村駅からは今宿がある下田行きのバスに乗る。交通機関を使うお遍路も悪くないなと思った。
つづく