今日はどうしても松本へ11時までに戻らなければいけないので、朝食なしで徳沢園を出る。
宿を出ると、夏には葉が茂って見えない前穂がよく見えた。この時期ならではの前穂をしばらくじっと見る。そして昨日来た道を戻る。
徳沢の看板を読んでいたら、看板に前穂が写り込むのを発見。位置を合わせて撮影する。
ニリンソウ
登山道に咲き乱れるニリンソウは聞きしに勝るものだった。振り返っては目に焼き付ける。

エンレイソウの花が咲き始めていた。他にハシリドコロは群生して盛んに咲いていた。上高地の植生の豊かさに圧倒される。ほかにシロバナエンレイソウの花は開花まで数日かかりそうな具合だった。
1時間ほどで明神に着く。朝食に天ぷらうどんを注文。寒かったので暖かいうどんがとても美味しかった。
明神を発つとき、2004年(H16)下ノ廊下を案内してくれたガイドに遭遇。10年もの時を経ての再会は嬉しかった。しばらく山談義。重装備の彼に、どこに行くのか尋ねたら北鎌尾根のテント山行だという返事。新聞に載るようなことになったらイヤですよ、と言って別れる。そうなんです。私はこのガイドのファンなのです。

彼らと別れてから明神岳に安全登山を祈願した。この時期の明神は実に静か。
しばらく歩くと、昨日歩いた河原が見えた。どれほど雰囲気のいいところを歩いたのか改めてわかった。戯れたのは多分あのケショウヤナギではないかと思う。それにしてもいい景色だこと。

8:10河童橋に戻る。穂高に「また来るときには笑っておくれ[E:note]」と別れを告げる。
8:20沢渡行きのバスに乗るため、急ぎ足で歩いていたら、スキーノルディック元選手の荻原次晴がテレビ撮影していた。たまたま今日(5/31)BSで見た番組が偶然にもこれだった。涸沢~奥穂登頂後、涸沢をスキー滑走する内容だった。最近、北アルプスは涸沢・槍沢・岳沢の山スキーを少なからず推奨しているような気がしてならない。でなければこんな番組放映します?勘違いする輩がいないことを願ってしまいます。
上高地からバスに乗って沢渡に戻りマイカーに乗換。松本の息子の家に着いたのが10時ちょっと過ぎ。
ここで白状しますが、今回の旅の本当の目的は、息子の結婚相手のご両親にお会いすることでした。ついでに穂高に会いにいったこと、後ろめたさがないと言ったら嘘になります。
息子の結婚相手となる人に初めて会ったのは上高地の明神でした。だから行きたいと思ったのは本当です[E:coldsweats01]
山仕様の服装から失礼のない身支度に整え、待ち合わせ場所へ移動。

松本は端午の節句を旧暦でするそうで、五月晴れの大空を鯉のぼりが勢い良く泳いでいました。それにしても白い稜線(北アルプス)が松本市内から一望でき驚きました。
ご馳走をいただきながら楽しい顔合わせとなりました。二男のとき「こんな大事なことの前に、呑気に観光するなんて・・・反省!」とブログに記していますが、またやってしまいました。これは治りません。
とにかく、おめでたいことと5月の爽やかな上高地の両方を味わえた幸せな旅でした。記録はこれでおしまい。


