平成25年9月23日(月)秋分の日[E:sun]
5:15朝食後、身支度を整え岳沢小屋の外に出る。

標高2170mから3090mまで、標高差920mを登る。11年前の前穂までの登山道はもうすっかり忘れている。
5:45 岳沢小屋スタート。

テント場を抜けて標高を稼いでいく。焼岳の頭に朝日があたり出す。
小屋を出発して1時間。焼岳全容が朝日に照らされる。と同時に松本方面から流れこむ雲海と上高地のそれとが合わさり、焼岳を呑み込むのは時間の問題に見えた。
お月様は、稜線の向こうへと徐々に沈んでいるのに、我々が標高を上げているので、いつまでたっても朝見た位置と変わらない。変な感覚だった。『沈まない月のカラクリ』 これは初めての体験で面白かった。
それにしても、この間歩いた天狗岳~間天のコル~間ノ岳~P1~西穂高岳が手に取るように見える。今回前穂に来たかったのは、コレを見るため。願いがかない満足。

8時過ぎ頃、東方面(松本)から県警のヘリコプターが飛んでくる。どこへ行くのか目で追うと、ジャンダルムを旋回しはじめた。遭難かな?
それにしても穂高稜線の向こう側は岐阜県警管轄だと思っていた。2009年岐阜県警のヘリが落ちて大事故を起こしたから長野県警に変わったのかな?(と思って帰宅後長野県警を調べてみたらなるほど!)
しかし南からの雲に阻まれたので、ヘリは旋回だけで松本に引き返していく。

9:20紀美子平着。ここは奥穂からの分岐点なので登山者で賑わっていた。
ここにザックをデポし、貴重品だけ持って前穂へ向かう。
西を見れば、いつの間にやら発生していた岳沢の雲海は勢力を増し、吊尾根まで勢い良く上がって来た。そこでさらに力をためた雲はついに吊尾根を乗越したのだった。まるで生き物のようで見応えがあった。

涸沢も槍も何も見えなかった。ここからの景色を楽しみに来たのだが、この雲海ショーは素晴らしいものだった。

今年8月に行った常念も頭だけしか見せてくれない。この雲の湧き方は力強さがあった。前穂から常念までは直線距離で8㎞。
頂上の前穂北尾根前で待ってたら、期待通り北尾根を制覇したエキスパートたちが上がってきた。ガイドと思しき男性とザイルで繋がれた若い女性2人の顔には達成感が伺えた。このエキスパートたちに心からエールを送る。[E:scissors]
もうエキスパートは来ないだろうかと目を凝らして北尾根を見ていると、2峰に登山者がひょっこり現れた。懸垂下降ショーをかぶりつきで見せてもらう。
次のパーティーがザイルをおろした頃、北穂が姿を現した。この15分のショーは実に楽しかった。これも期待して行ったので大満足だった。
2018/9/8後記
実際に降った人のブログから拝借しました。
「のぼるひと」というブログです

気がつけば雲が切れ、待望の明神岳が姿を現した。今度は少し明神岳に足を延ばしてみよう!














