箱根の山は天下の嶮②

平成22年1月24日(日)[E:sun]

7時起床。温泉旅行の楽しみである朝湯[E:spa]に入る。これで朝酒と朝寝をすると身上潰すそうだ。もっともだ。

 

9:30身支度を整え宿を発つ。外はとても冷えていた。が、風はなく、バス停がある国道までの樹林帯は気持ちのよいものだった。

芦ノ湖を目指してバスに乗る。箱根駅伝5区の最後の登りをバスはくねくね上がっていった。峠を越えると芦ノ湖が見え出す。元箱根というバス停で降りた。(バス所要時間15分)

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元箱根から芦ノ湖を右手に見ながら散策する。まもなく雪を被った富士山の頭が見え出した。日本の象徴を目の当たりにして気持ちが高揚する。箱根神社鳥居の赤がアクセントとなりしばし見惚れる。観光客がまだ少ない湖畔を楽しんだ。

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箱根旧街道(箱根八里)を歩く。その昔、夏の強い日差しや冬の寒風から旅人を守った杉並木は、樹齢350年を超え大木になっていた。今では観光用にほんのわずか残されているだけという。東海道踏破を考えたことのある私には何かもの寂しさを感じる。

その後、箱根関所を見学し、箱根町から11:20発の観光船(海賊船)に乗って桃源台に向かった。(船所要時間40分)

 

 

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船上から富士山と駒ケ岳(標高1327)↑を交互に見つめる。昨日、大涌谷から富士山が見られなかっただけに、駒ケ岳から見てやろうと企んでいたのだ。駒ケ岳からどんな景色が見られるのだろう?昨晩、布団に入ってから考えていたことの続きを船上で楽しんだ。

 

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桃源台から箱根園へタクシーで移動し、駒ケ岳ロープウェイに乗る。その10分足らずの空中散歩↑は想像以上だった。他に観光客がいるから冷静そうにしていたが、心の中ではワーワー言っていた。昨日大涌谷で見た登山客の多さがうなずけた。いいコースだということは容易にわかった。

 

山頂に到着するとそこは笹原だった。樹林帯がないから吹きさらしで猛烈に寒かった。

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足元の芦ノ湖は箱庭のようで↑、相模湾から駿河湾まで見渡せる。 

 

 

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相模湾から、三浦半島、房総半島まで遠望↑できた。

 

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山頂には箱根元宮が祀ってあった。鳥居の下に登山客がいる。どのコースでどこへ行くのか聞いてみたかったが、自分の格好を考え躊躇した。おばさんのちょっかいと思われるのが嫌だったのだ。それにしても山行日和で楽しかっただろう。

 

富士山と対峙したとき↓私はかなり興奮していた。
左肩に南アルプスが見て取れた。北アルプスや八ヶ岳は山に隠れて見えなかったが大涌谷からは見えるのかもしれないと思うと昨日の天気が残念で仕方がなかった。

 

     

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                                     [E:note]1.あたまを雲の上に出し
                                         四方(しほう)の山を見おろして
                                         かみなりさまを下にきく
                                         ふじは日本一の山

                                       
2.青ぞら高くそびえたち
                                          からだに雪のきものきて
                                          かすみのすそをとおくひく
                                          ふじは日本一の山

 

 

 

山のホテルのレストランでランチ後、元箱根からバスで小田原に出た。(2:49)

 

道路は渋滞し、バスはずいぶん遅れて小田原市内に入った。
バス運転手に小田原城最寄の停留所を尋ねたら当停留所を指して「ここでもいい」と。「降りますか?」と尋ねられ、つい「お、降ります!!!」と答えてしまったから大変なことになった。居眠りしている親友A・Bをたたき起こし、早く早くと降車口まで誘導した。どうやって降りたのかまったく覚えていないが血相変えた3人だったに違いない。当然親友たちから文句を言われた。どうしてあんな強引な行動をとったのかと反省することしきりだった。

 

小田原城では①馬出門 ②虎の印判 ③天守閣 この3つを見たかった。
運よく馬出門から入れたので、やれやれこれで入館制限時間に間に合ったと思ったのだが、天守閣までが遠くて、おばさん3人はずいぶん走ることになった。途中でAがお腹が痛いとリタイアを言い出す。だがBに却下され泣く泣く天守閣まで上がることになった。

虎の印判は印(はんこ)そのもが見られなくて残念だったが思い出に残るお城になったことは言うまでもない。バスを降ろしてくれた運転手の親切があったことも忘れてはならない。

          

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思い返せば、今回の旅はよく走った。駒ケ岳の下山ロープウェイでもそうだった。おばさんの体力はどこまで持つだろうか。

とにもかくにも、3人が無事それぞれの家庭に戻っていったことが何よりだった。おしまい。