9月8日(土)~10日(月)
今回は中央アルプスの前衛である鳳凰三山縦走です。
夜叉神峠から入山し、薬師岳~観音岳~地蔵岳~青木鉱泉に下山。
名古屋駅8:00しなの3号→塩尻あずさ12号乗換え→甲府駅11:06到着。
甲府駅バス11:30→夜叉神峠12:35着。
12:45、靴ひもを結びなおし、夜叉神峠小屋に向かって歩き出す。
雌しべが長く伸びる“キバナアキギリ”があちこちに咲いている。
小屋まで約1時間、樹林帯の中を汗びっしょりになって歩いた。
白峰三山の間ノ岳に沈む夕陽が小屋の食堂まで長く差し込む。
そんな夕陽のスポットライトを浴びながらの夕食だった。
宿泊客はたった4人。テント場は5張り。
食事はおいしかったし、静かでよく眠れた。いい小屋だった。
翌朝も白峰三山を眺めながらの朝食である。
朝日で見る見る山が赤くなる。
右から北岳(富士山に次ぐ高い山)間ノ岳・農鳥岳。
5:50小屋を出発。
今日は薬師岳小屋まで歩く。
天気のつもりで来たのに、午後から下り坂らしい。
ついてないなぁ~。もくもくと標高を稼ぐ。
樹林帯の中なので白峰三山が見えない。残念。
標高差400Mを1時間半かけ、7:20杖立峠道標着。
本当の杖立峠は10分ほど下った鞍部だそうだ。
杖立峠鞍部からさらに標高400M上がった苺平に向かう。
もうこの頃は、ガスって白峰三山は見えない。
本来なら振り返れば富士山も見えるらしいのに。
登る意欲をなくす。
9:25やっと苺平(H2510)に着く。
平らっていうから開けているかと思いきや樹林帯の中。
地図を確認すると、西にある辻山H2584から好展望らしい。
辻山往復40分という案内板に誘われ、倒木が多い登山道の赤テープをたどって歩くこと20分・・・・・
辻山ピークは開けていたが西側は厚い雲がかかり何も見えなかった。
すると北側のガスがほんの一瞬切れて、運良く薬師岳が見えた。
ここから薬師岳まで100M下って300M上がる。
目標が見えるようになり俄然張り切る。
台風9号の被害を受けた大木が根元から無残に折れていた。
計り知れない力を目の当りにする。
10:50~11:40南御室小屋(H2430)で大休憩。
水が湧いているので、お湯を沸かし昼食。
ここから上がる標高300Mは本当に大変だった。
H2700までうんざりするほど樹林帯を上がった。
12:45やっとの思いで森林限界を抜け花崗岩の砂礫に出る。
砂払岳を乗り越せば今宿の薬師岳小屋。
砂礫に足をとられながら登る登る。
このとき砂払岳からはガスって遠望できなかったが、夕方登り返したときはこのように薬師岳と左奥の観音岳は美しかった。
1:05砂払岳と薬師岳の鞍部にある小屋に着いた。
小屋で休憩後、薬師岳に登る。
砂礫に足をとられながら登るが、厚い雲が何もかも隠して眺望ゼロ。
せっかく稜線まで歩いてきたのにこれではがっかり。
それでもウラシマツツジは奇麗に紅葉し、ナナカマドは実が赤くなっていた。
夕食はおでん。水場のないこの小屋では貴重な食事である。
翌朝5:30朝食のころ、とうとう雨が来た。
朝から降りだしがっかりしていたら、雷まで落ちる。
今日は稜線を歩くので雷は怖い。
しばらく様子をみて6:10小屋を発った。
とにかく足早に歩く。
雨は時々強く降ったが雷は落ちなかった。
6:50観音岳(100名山)から今来た薬師岳を見る。
本来ならここから振り返って富士山を眺めるつもりだっただけにがっかり。
観音岳を下り、登り返すと雨がやみ一瞬ガスが切れた。
前方に赤抜沢ノ頭~地蔵岳のオベリスクが現れる。
写真を撮ったその後、また雨が降り出しとぼとぼ歩く。
左:タカネビランジ 花崗岩の砂礫に咲く
右:ホウオウシャジン 鳳凰の名を冠した名前
8:30赤抜沢ノ頭からの地蔵岳。
岩塔オベリスクが天を突くように立っていた。
あのW・ウェストンがこのオベリスクに最初に登ったそうである。
赤抜沢ノ頭からの眺望を楽しみにしていたが、八ヶ岳も甲斐駒も北岳も何も見えなかった。
賽の河原に降りると、子授け地蔵が数対並んでいた。
子宝を願う人がこのお地蔵さまを自宅に借り受け祈願し、子宝が授かればお礼として新たにもう一体作り、二体にしてここに返す習わしがあるそうだ。
振り返ると皮肉にも青空になってきた。
もう樹林帯に入って下るので最後の空だった。
9:18~9:45鳳凰小屋で休憩。
左:全身トゲのハリブキ
右:鳳凰小屋のシラヒゲソウ(始めて見た)
この先、ドンドコ沢を青木鉱泉に下る。
五色滝・白糸の滝・鳳凰の滝・南精進滝、いずれもガスっていたが、先日の台風で水量が増しており豪快だった。
南精進滝を過ぎてからは足ががくがくで難儀した。
2:20青木鉱泉の温泉で汗を流し、3:00のバスでJR韮崎に出て、7:55名古屋に戻った。
青木鉱泉への地獄の下りで、ひどい筋肉痛に悩まされた。

























