毎回のことだが今回もお遍路から戻った途端、雑多なことに振り回され、ため息をつく毎日だった。
明日に回して早く寝てしまえばいいのに、それが私はできないのである。
明日に回そうものなら、夜な夜な頭から離れずなかなか寝付けない。
だから、お遍路でのせっかくの早寝早起は途端に崩れてしまう。
真面目すぎて手の抜き方を知らず、さらにどんくさい私は、仕事もはかどらずため息をついてはうなだれる。
なんでこんなに不器用なのだろう私は。
それでも、大回りしても次の札所につくように、最近ようやく一息つけるようになった。
久しぶりに山に行くつもりだったが生憎の大雨で仕方なく中止。
雨が上がってから、そうだ!と名城公園に出かけてみた。
案の定、いつもと違う水溜りの景色があった。
僅か5センチほどの水溜りを覗き込むと、そこは別世界。
水際に立つと、深い深い水底に落っこちてしまいそうで、わくわくと何度も覗いた。
お遍路に話を戻して・・・・
お遍路は帰宅後も結構することがある。
お礼状を書いたり記録を残したり。
帰宅後のことを少しばかり・・・・
お遍路2日目の犬を連れたお遍路さんについて、昨年11月お遍路の最終日に出会った徳島のFさんから次のような情報を得た。
①犬は五右衛門君で買主の遍路は北海道で働く〇野君というそうな。
②徳島のFさんは、4月23日に5番地蔵寺で彼らと出会った。
③6月末の結願予定。
ということは、彼らは昨晩の大雨の中、お四国のどこかにいたということである。
どこまで行ったのか、まだ結願目指して野宿しながら歩いているはずである。
犬を連れているのか、犬に連れられているのか、これもお遍路である。
帰宅後数日経ってから、遍路最終日に会った『香我美遍路小屋』の三浦さんから、土佐のカツオのたたきが送られてきた。
添えられた手紙に書いてある通り、塩とにんにくだけで食べたらめちゃくちゃ美味しくたくさん食べた。
こんな親切は実に嬉しい。
土佐が本当に好きになった。
今度はいつお遍路に出かけられるだろうか。
まだ当分土佐を歩くことになるが、この先どんな出会いがあるだろうと考えるだけでわくわくする。
じっと、機が熟すまで待とう。