平成23年10月10日(月)体育の日[E:cloud]
日の出は浅間山の南に居座る雲に遮られた。それでもピンク色に染まる空に折り重なる山々。こういう景色は何度見ても飽きない。
結局、槍には登らなかったが記念撮影を [E:wink] 今回のツーショットはコレだけ。
6:12槍ヶ岳山荘を出発。ビュービュー[E:typhoon]昨夜来から止まない強風のなかを大槍ヒュッテに向って東鎌尾根を行く。
痩せ尾根での突風は危なかった。そのせいもあって降りは難易度が高かった。
左手(北)には白馬や鹿島槍が見える。曇っているがよく見通せた。
右手(南)は穂高稜線で写真右端は9月に登ったジャンダルムのようだ。親しみを持って眺める。
猛烈な風だったが、東鎌尾根は満足のいく登山道でこちらを選んでよかった。
6:55大槍ヒュッテ着。寒くて小屋に入ってコーヒーを注文する。ここは今日で小屋閉め。食堂のテーブルは役目を終え隅にかためられていた。
7:15大槍ヒュッテから槍沢に降りる。
7:46坊主岩下の道標に着く。
その後は昨日ヒーコラヒーコラと登った道をいとも簡単に降っていく。
振り向けば、今回行けなかった大喰~中岳の稜線が見えた。目を凝らせば稜線歩きの登山者が見える。(左写真の○をアップにしたのが右の写真です)また来よう、またせっせと登ろう、そういう思いで名残り惜しく眺めた。
8:52分岐で休憩。
重装備の者や軽装の者が通過していく。たくさんの思い出を担いで降っていく。今年最後の北アルプスだと思うと本当に名残惜しかった。
9:39大曲。 水俣乗越へ少し登って偵察した。ここはいつか通るつもりでいる。ヒュッテ西岳泊かな?それとも?どんどん夢は膨らむ。
ババ平の少し手前で、梓川(枯れ)に降りて一休み。誰一人来ないのでとても静か。東鎌尾根を真正面に据えて大岩にもたれる。北アルプス独り占め的な気持ちだった。
10:47槍沢ロッジに戻る。
一昨日ここに来たとき静寂さにほっとしたものだが、3000mから降りてきた今は何か物足りなさを感じる。標高が下がるにつれ不満を感じるのだった。
標高1820mの槍沢ロッジからは、行きに見た左の写真のモノを探しながら降る。
それはとてもキラキラして綺麗だった。ふと傍らを見上げると(右の写真)立ち枯れたオオウバユリがあった。花が終わり実が乾燥してパカッと爆ぜている。よく観察すると糸を張ったような感じの中にニンニクのスライスのような種子がびっしり詰まっていた。所々に落ちていた綺麗なモノはこれだとすぐ解った。
風に乗って徐々に種子を遠くに飛ばすらしい。初めて見るオオウバユリの種子は綺麗で花より好きになった。いっぺんで気に入った。
もうすぐで横尾だというころで右手を見上げると、ムムム?あの山はひょっとして南岳?(望遠撮影)へぇ~ここから見えるんだぁ。最後に新しい発見があって得した気分になる。
あとはひたすら平行移動。横尾→河童橋までの歩きはあまり好きになれないが仕方がない。今回のおさらいや次回の計画を考えながら歩く。
徳沢でカレーライス+ソフトクリームでお腹を満たし・・・・
2:35明神。河童橋に向かう登山者の群れを縫ってさらに歩く歩く、ひたすら歩く。
3:25河童橋に無事戻った。 穂高は雲に隠れその姿は来年までお預けとなった。バイバイ[E:paper]
3:40バスターミナルの長い行列に並んで、沢渡行きのバスに乗り込む。
出発地 : 槍ヶ岳山荘 3080m 6:10発
到着地 : 河童橋 BT 1500m 3:25着
標高差 : A 122m 30分
D 1631m 5時間 3分
行動時間: 9時間28分
[E:bus] → [E:car]
沢渡に停めた車に乗り換え、日帰り入浴で汗を流し帰路についた。
これで今年の北アルプスはお終いです。
6月~10月まで延12日間、北アルプスの懐に潜り込みアチコチの景色を楽しみました。
とりあえず安全登山ができたことが何よりでした。