平成22年7月19日(月)[E:sun]
4:00頃、目が覚める。昨晩はよく眠れた。
4:30朝食。食堂からも日の出は見られるのだけれど、やっぱり外で見たい。急いで食べて外に出る。
気温10℃。行動着に薄手のダウンを着てちょうどいい。
昨日、到着後に大天井岳に登ったのだが、ガスで何も見えなかったのでもう一度登る。
10分ほどで大天井岳に登頂。西に目をやると穂高稜線が一望だった。今日の目的地槍ヶ岳までの稜線を辿る。こういう作業は楽しい。
北は立山連峰↑まで遠望できる。
そして昨日の縦走路も確認する。その奥に八ヶ岳、富士山、南アルプス↑もくっきり見え感慨無量だ。
燕岳への表銀座縦走路↑もよくわかる。遠くの山々もよくわかる。 好天に恵まれ360度の山々を堪能した。
5:20大天荘に戻り5:30槍ヶ岳に向け出発する。ここからは初めての道になる。
今日のルートは赤色です。まず、標高約200m降下し大天井ヒュッテを目指す。
こういう↑景色を見ながら降る。
ザレ場になると斜面一面にコマクサが咲く。大パノラマにお花、朝から嬉しくて仕方がなかった。
左) 大天井ヒュッテが見えてくるがコマクサが可愛くてなかなか降りられない。
右)大天井ヒュッテ到着後、今降りてきた道を見上げる。
小屋前のベンチで着ていたダウンを脱ぎ水分補給した。
小屋からさらに100降って↑ビックリ平に向かう。ヒュッテ6:20出発。
まもなくシナノキンバイが咲き出す。
6:55ビックリ平に着く。ビックリするほど展望がよいということなのかな?確かに惚れ惚れする眺めでじっくり眺めた。
この先もビックリするほどの眺望だった。
槍ヶ岳が両手を広げウエルカム↑しているようだ。今まで見たことがない槍の姿に感動しきりだった。
7:12、こんな景色を見ながら↑H2500~H2600をいくつかアップダウンして進む。ずっと槍を見ながら。
左)ハクサンチドリ 7:30 右)ハクサンイチゲ
朝見た富士山は常念岳のずっと左だったのに右側↑に見えるようになった。私が南下したことがわかる。
左)チングルマ 7:56 右)来た道を振り返る 8:02
初めてのこの景色に「ほ~」としばらく足が止まる。これまた違った顔の常念岳だった。
左)タカネヤハズハハコ 右)ヨツバシオガマ
花の時期と天気は私の予想通りだった。計画は順調に進んでいった。
8:40赤いザックの男性に抜かれた。↑表銀座縦走コースなのに登山客は皆無に近い。後にも先にも槍に向かう登山客はこの男性しか見なかった。そのかわり野生のサルがいた。ヤバイと思ったが近づくと逃げていった。ペアだった。
8:50東鎌尾根の全貌が見えるところに着いた。簡単な登りではないとはわかっていたつもりだが、目の当たりにしたその迫力に少しへこんだ。一歩一歩上がればいつか着くはずだ。そう自分を励ました。
9:00ヒュッテ西岳が見えてきたが、ヒュッテ手前に西岳登山口があったので登ってみる。
西岳(H2758)からまた違った角度の東鎌尾根と対峙する。この9:10~9:20はある意味覚悟する時間だった。まず謙虚にならなければ。「今から尾根に入ります。どうか私を受け入れてください」と槍ヶ岳に願いを乞う。
9:30、H2685のヒュッテ西岳を通過し、とうとう東鎌尾根に足を踏み入れる。
まず水俣乗越までH200m急降下。さて東鎌尾根はどれほど険しいか?